1463ページ目 2F引退

政界の黒幕の一人の二階氏が次の衆議院選挙に出ないことを表明しました(日経記事「二階氏、不出馬を表明」)。

政治とカネの問題では清和会だけでなく二階派も多額の裏金をつくり派閥の会計責任者が起訴されています。

二階氏自身も秘書が政治資金規正法で有罪が確定しており二階氏は記者会見で一連の不正の責任をとるため不出馬を決めたといった趣旨の話を述べています。

 

まあ当然ですね。

むしろ遅きに失した感があります。

トカゲのしっぽ切りは許されません。

もちろん辞めるからそれで禊でいいだろと言った話はなく裏金問題の真相に関してもきっちり説明しなければなりません。

政治家のみならず大企業経営者もよく辞めることで責任を取るのでなく辞めないことで責任を果たすとか都合のいいことを言っていますが保身で地位に留まりたい姿勢が見え見えです。

辞任+説明は当然に必須です。

 

しかし2Fさんずいぶんとあっさり不出馬を決めましたね。

麻生君同様とことん地位にしがみつく人だと思っていましたが。

敢えて辞める理由と辞めざるを得ない理由があったのか。

敢えて辞める理由としては揺さぶりですかね。

幹事長じゃなくてもまだ手下が大勢いるこの俺様が責任を取るんだから他の奴らも責任を取れよと。

特に同じ和歌山の世耕君な。

政倫審では白々しく潔白を主張してたがお前こそ辞めろよと。

2Fさんが不出馬なのに議員として責任を果たすとか世耕お前何考えてんだよ。

保身しか考えてないだろといった話になるのは容易に想像がつきます。

あと2Fさんと同様麻生君も高齢批判が上がっていますが麻生君にも引退を促したのかなと思わなくもありません。

2Fさんは85歳、麻生君は83歳です。

どっちも大派閥のオーナーですが2Fさんが引退したらますます麻生君は居づらくなるでしょうね。

非主流派と主流派の違いより長老議員という点では同じわけで意見が対立する人がいなくなるメリットより世代交代が進む点で2Fさん引退は麻生君にはデメリットになるかなと思います。

もっとも2Fさん本人は表舞台から去っても蜃気楼と同じく黒幕として背後から手下を操るんでしょうね。

表舞台に立っているから色々と追及されるわけで振り払うのが難しくなってきたから本人も議員を辞めたくなったのかもしれません。

実際政界引退に関しては地元が決めるといってはぐらかしており議員は引退しても黒幕として政治に関与する気が伝わってくるようです。

議員引退で議員報酬は入ってこなくなりますがもうカネなら十二分に貯め込んだので当面の政治活動資金にも困らないのでしょう。

表側の権力がなくても裏側の権力は持っているし別にもうバッジは必要なくなった、バッジなしでも政治家をやれる実力を俺は持っているという自負もあったんでしょうかね。

まあそのあたりも当選13回で運輸大臣経済産業大臣もやって数字だけ見れば衆議院議長に選出されるだけの資格はありますが(もっともあれだけ問題になっているのでさすがに衆議院議長はないですね)今更この上がりのポストは必要ないし祭り上げられるぐらいだったら引退して好き勝手にやるぞと思っているかもです。

 

一方辞めざるを得ない理由としてはやはり年齢というか体調問題があったのかもしれません。

何せ85歳ですからね。

記者会見でもかなりイライラしていたようです(共同通信記事「二階氏、会見中は終始いらだち 裏金巡る質問、側近回答」ヤフーニュース)。

年齢の話になると「おまえもその年がくるんだよ」と言っています。

それはまったくその通りです。

高齢者は集団自決しろとか言って炎上した人もいますがじゃあお前も高齢になったら集団自決するのか?

いやいやさすがにそれは困ります。

いつまでも地位にしがみつかれるのは迷惑なんですけどカネがない人にまで税金をもっと払えとか社会保障費を切って自助努力で病気を治せとかそんな無茶苦茶なことを言うつもりは全くないです。

話が逸れましたが体力的にも辛いものがあるんでしょうね。

昼間とか起きてられないとか出歩くのが辛くなってきたとか。

記者会見でも側近が2Fさんの代わりに質問に回答する場面がありましたが全盛期の2Fさんだったら人任せにせず自分で質問に回答してたでしょうし高齢批判に関しても余裕であしらっていたはずです。

イライラが露骨に出てくるあたり相当余裕がない、記者会見でも周囲をキョロキョロしていたようですが実は健康問題、認知症とか入ってるんじゃないかと思った人もいたかもしれません。

「ばかやろう」なんて言ってますが実際のところ頭が「ばかやろう」な状態になっているのは2Fさんの方なのでした。

そういえばスマートフラッシュ記事「二階俊博氏 国会議場内で起きた「連続 “迷子” 事件」…「岸田は1週間で倒せる」と息巻くも懸念される健康状態」がありましたっけ。

色々と議員としての活動にも支障がありそうですがこの記事は2年前の記事ですしもし認知症だったら症状がより進行していても不思議ではありません。

年齢が年齢ですし認知症以外の何か別の症状もあるかどうか不明ですが露骨に不機嫌な様子を見る限り体調万全ということはないでしょうね。

政倫審にも出ませんでしたが出なかったというよりボケて何をしゃべってしまうかわからないから危なくて出せなかった可能性もあり得ます。

故意に説明しないにせよ体調不良で説明できないにせよ説明責任を果たせないような人が議席を維持し続けるのは無理な話です。

これっぽっちも反省していなさそうですが議員の地位に関してはさすがに2Fさんもここが潮時と思ったんですかね。

もう一つは新事実発覚の可能性です。

何か内部告発的な話があって2Fさんに不利になる証言が出てきた可能性もゼロとは限りません。

叩けば埃が大量に出てきそうな人ですが同じ県のライバルである世耕氏側から何かしらリークがあって足の引っ張り合いが水面下で激しく行われているかもしれません。

戦いの場数が違うのか力量的に世耕氏と2Fさんでは明らかに後者の方が上ですが起死回生を狙って2Fさんを失脚させようと政治とカネの問題で情報を流したのか。

どう考えたって派閥のオーナーである2Fさんが二階派のカネの流れを把握していないはずがない、カネの流れもきちんと把握できない人に派閥のオーナーも自民党の黒幕もできるはずがないのですが決定的な証拠が見つからなかったため未だ2Fさんは地位に留まっています。

しかしそれが次期衆院選不出馬となると何か捜査の手が及ぶと考えたのか。

解散がいつになるかは不明、任期満了まで結局解散できず衆院選は来年という可能性もあり得ますが不出馬なら議員に留まっていられるのは長くて1年です。

それまでに後始末をつける、付けざるを得ないほどの状況なのかもしれません。

本人は不出馬は自らの判断だと言っていますが岸田首相程度の人に2Fさんに引導を渡せるとは思えずやはり本人が不出馬を決めざるるを得ない何かがあったんでしょうね。

何でまたこの時期にとは思いますが全く世の中一寸先は闇です。

次は何が起こるかよく見ておく、そして裏金問題も少なくとも選挙が終わるまでは絶対に忘れないでおこうと思います。