1464ページ目 日本の常識と世界の非常識

昨日の日経記事明日への話題でちょっと思うところがありました。

昨日の明日は今日ということで今日の話題として記録しておくことにしました。

「日本の常識」というタイトルの記事ですが書いたのはミネベアミツミの貝沼さん、三田のOBで日米両方の弁護士資格を持ちミネベア創業家の高橋家に婿入りしてCEOになっている典型的なエリート上級国民ですね。

記事の内容は要約すると以下の通りです。

 

コロナ禍明けで海外工場(タイとか中国とかですかね)視察してるが必ず帽子を被らされる。

でも外資系企業では帽子の強制はなく保護メガネと安全靴の着用はある。

訪日外国人が日本は東京も含めて電信柱が多過ぎると言ってるが欧米先進国の主要都市ではほとんど電柱を見かけない。

日本の高層ビルは赤い航空障害灯がついてるが世界の大都市に比べて多すぎる。

あのライトがなくても航空機は安全ならカーボンニュートラルの観点から廃止してはどうか。

世界の非常識になっている日本の常識が見つかる点で海外旅行は楽しいものだ。

 

みたいな感じですかね。

そういう話はどの国でもよくあることです。

特に日本は島国ですし社会全体がガラパゴス化しやすい面も否定はできませんね。

ただその一方で中には逆に世界の方がいわゆる非常識だったりするものや日本の社会風土に合わせて独特の制度や習慣ができたもの、非合理だし日本の社会風土ともあまり関係はないけど特殊な事情がありそうなもの等もあったりします。

日本の常識は世界の非常識であるとの主張について3つ例示が提示されていますがそれぞれ検討してみましょうか。

 

まず工場での帽子着用義務ですね。

これは5S「整理」、「整頓」、「清掃」、「清潔」、「躾(しつけ)」が重要だからちゃんと被ってくださいねというお話です。

別に貝沼君が言わなくたって他の工場で働いている人たちからも夏とか暑くて蒸れるしやってられるか!といった声が出ています。

ただ髪の毛ってけっこう自然に抜け落ちてるものなんです。

貝沼君さ、自分で身の回りの掃除とかしてる?

一人暮らしで誰も来ない部屋だって一見汚れていないように見えても掃除すると髪の毛がけっこう出てきますからね。

大勢が働く工場だったらなおさらです。

製品に髪の毛が混入するリスクもありますが食品だとか半導体だとか特にクリーンさが要求される業種はもちろんそれ以外の業種についても注意してもらわなくてはなりません。

機械の中身にまでチリやホコリ、髪の毛等が入り込んでしまうと分解して掃除しないと取り除けませんし製造段階でちゃんと対応してほしいんですよね。

安全対策もあります。

本来であればヘルメットが一番なんですがそれだと大変だからより簡便な帽子にしているのです。

尖がった鉄製の機械類がたくさんある工場も少なくないと思いますがもしぶつかった場合は怪我をするリスクがあります。

刺さったり切れたりして血が出ることもあり得ます。

製造業じゃないけど消防団もヘルメットや安全靴、帽子の着用は服務規程にありましてね。

場面に応じた規定はありますがヘルメットを被らない場面では必ず帽子を着用することになっています。

製造業でも火を扱う企業もありますが直接肌に火が触れればやけどします。

頭部は脳もあるし顔に傷跡が残るのも不味いし特に保護が必要です。

加えて不審者対策としても有用ではありますね。

デジタル化社会なのでそこは電子式で対応してほしいと思います。

ニセ議員バッジで勝手に国会や霞が関に侵入した人もいますのでね。

ただそれに加えて万が一の対策もしておくのは有用です。

電子ロックぐらいどうにかしてしまう産業スパイがいないとも限りませんし部外者が想定外の進入口から工場に誤って入り込んでしまった場合に帽子を被っていないという見た目で社外の人間であることが一目瞭然です。

監視カメラだって死角があったり監視カメラを通じてモニタリングする社員がサボっている、あまりにも単調すぎてうっかり気を抜いてしまうことだってあり得ますしデジタル化は進めつつも現場レベルの目視での確認も一応残しておくのが安全です。

工場での帽子着用義務に関しては日本の常識の方が妥当と言えます。

 

次は電線の地中化ですか。

本来であれば防災対策だとか景観保護、歩行者の安全対策もあるのでやりたいんですけどなかなか予算と利害調整で難しいんですよ。

いやカラスの糞が当たったこともあるので本当に電柱も電線も何とかしてほしいんですがね。

これもHATCH記事「日本ではなぜ無電柱化が進まない? 電柱の整備状況と地中化に向けた国内外の取り組み」に詳しく解説があるんですが欧米とは埋設方式が異なっていて電線だけでなく通信線も一緒に工事するからより多くカネがかかるんですね。

欧米と同じように個別に工事したらいいじゃないかといった話もその後のメンテナンスが不便になるわけでかえって高くつきます。

各地域の電力大手もNTTもどっちも強者ですしそう簡単に折れるか、交渉の主導権を渡すかというとそれも難しいでしょうね。

そのあたりも貝沼君は優秀な渉外弁護士だったら分かるよね。

インフラの大規模改修は相当大変でこの種の話は街づくりの初期段階、都市計画の段階から電線地中化もきちんと考えておけばよかったのですが何せ昭和は人口爆発の時代でしたのでそんな先のことを考える発想はなかったんだろうなと思います。

貝沼君たち上の世代が多過ぎるからこういうことになってるんですがね。

とにかく電気と電話線、水道が通った住宅を団塊ファミリーに供給しなきゃならなかったわけでコストとスピード優先で電気は電信柱で通さざるを得なかったんですよ。

まあ日本での失敗の教訓は海外での都市開発プロジェクトに活かす、いずれ東南アジア諸国高齢化社会になっていくんだろうなと思いますがそれはそれとして問題は高齢化が進んでいる日本ですね。

住民と共に高齢化するインフラについてこれからどうするかというのもまた困ったことになっていて人口減少時代、特に過疎化が進む地域でどれだけインフラ再整備にカネをかけられるかという話にもなってきます。

せっかく電線を地中化しても住む人がいなかったら宝の持ち腐れでしょ。

都市部に関してはコスト的に採算は取れるでしょうけど地方はどれだけ電線地中化に対応できるでしょうかね。

まあ過疎化が進むということであれば電信柱や電線にも維持費がかかりますし徐々に集約して撤去を検討していかざるを得ないでしょうね。

貝沼君の意図とは異なるけど電信柱の本数は減っていくことになるかなと。

 

最後は高層ビルの航空障害灯ですね。

法律で決まってるから付けざるを得ないというお話ですがその辺もすでに不動産会社からコスト削減のため国交省あたりにクレームが入っているかと思います。

特にバブル期とかけっこう文句を言った人もいたかもしれませんね。

が、失われた30年に至っても明るいまんまです。

たぶん航空障害灯を作る人たちの利権のせいではありません。

力関係的には不動産業界の方が上ですからね。

じゃあ誰に忖度したかって在日米軍なんじゃないかなと思うんですよ。

海外出張で航空機を利用するなら東京の空を支配しているのは誰なのか貝沼ちゃんはもちろん知ってますよね。

カーボンニュートラルが大事だと認識してるなら当然に飛び恥も認識してると思うけど東京の空は在日米軍が支配しているから羽田や成田の航空機は迂回せざるを得ず余計に時間はかかるし燃料も消費します。

航空会社も利用客も地球環境も損をしているわけですが常識的に考えたらこの話こそおかしいとしか言いようがないのですが。

さらに在日米軍は都心でもヘリを低空飛行させており問題になっています(毎日新聞記事「続く米軍ヘリ低空飛行 政府要請後も苦情」)。

本来違法なんですが力関係的に岸田上等兵がバイデン大統領に文句を言ったって聞いて貰えないことぐらい分かってるでしょ。

ハーバード出の国際派弁護士だったら米国政府の怖さを知っているはずですがね。

そういえばオスプレイが飛行再開しましたね(FNN記事「飛行再開の陸自オスプレイ「当面は駐屯地周辺」木原防衛相 「練度回復して次の段階に」」ヤフーニュース)。

事故が多発して結局製造中止になる機体ですが(沖縄タイムズ「オスプレイ生産終了へ 米国、事故多発で調達伸びず 2026年に製造ライン閉鎖予定」ヤフーニュース)それでも日本で飛ばすとは危ないとしか言いようがありません。

どうせ日本を馬鹿にしている在日米軍のことですので都心でオスプレイを飛ばす可能性もゼロとは言い切れない、力こそルールであり弱い相手との契約は一切守る必要はないと考えているような相手に対しては相応の警戒が必須なのです。

言ってもやめない相手には相応の備えをして自衛せざるを得ません。

とはいえもし間違って米軍のヘリやオスプレイが高層ビルに突っ込んでしまってもビルの所有者や被害に遭った人にどれだけ補償が出るか不明ですし交渉に当たる弁護士は相当大変でしょうね。

どうにか謝罪と補償に持っていくことができたとしてもですが、たとえカネをいくら積まれたって人命が失われた場合は二度と戻ってきません。

仮に言葉が通じたとしても常識というか良識が通じない相手、分かり合うために言葉を話す人でなく騙す・奪い取るために言葉を話す人への対応は相当難しいでしょうね。

そのあたりは一般国民と上級国民の関係、力づくで一般国民から搾取を強化しようとする上級国民と在日米軍は同じです。

改めて言いますが日本の首都東京を未だに米軍が支配していることこそ非常識、「日本の常識は世界の非常識」ではあるのですが国際派弁護士で連結売上高1兆円超のグローバル大企業CEOの貝沼ちゃんはそれを分かって記事を書いてるのかな?

勉強が足りてないのか煽るためにわざわざ勉強不足の記事を書いたのか知らないですが常識も非常識もどっちも何でそうなったのか歴史的経緯も踏まえて理由はよく考えた方がいいと思うぞ。

 

もちろん米国の銃規制緩和は断固反対だし日本も重火器の所持及び使用を自由化するのも断固反対だからな。

ミネベアミツミといえば銃火器も製造している会社だが世界、米国の常識に合わせて日本の常識も変えろ、まずは銃火器の所持及び使用の自由化を推進しよう、愛国心があるなら日本企業であるミネベアミツミ製の9mm拳銃を一人一丁買ってね、一丁22万円で4人家族なら88万円我が社に支払え、円安なので値上げするけど家族割で特別に4丁100万円で売ってあげるから感謝しろとか言ったら怒るぞ。

 

日本の常識が世界の非常識になっているものもあってそれが失われた30年の一因になっているものもたしかにあります。

おっさんばっかりの役員会とか世襲議員ばかりの国会とかな。

ただ何でもかんでも出羽守で日本が間違っていて世界が正しいというのもどうなのか。

相違点に関しては一点一点検討して是々非々で対応するのがあるべき姿というものです。

日本のやり方が明らかに問題な点に関しては世界から学ぶとして世界の方が問題である点については日本から相手国の社会情勢も踏まえて改善案を提示するのがよいかなと思いますね。

 

ま、それはさておき貝沼ちゃんは海外出張より下々の暮らしをきちんと勉強するのが先だと思うね。

まずは隗より始めよ、リスキリングを社員に勧めるなら経営者自ら率先して勉強しような。