1437ページ目 高橋弘希さんが書いた財務省の提灯記事

今日の日経プロムナード「駄菓子屋で学ぶ消費税」で財務省や十倉経団連会長が大喜びする提灯記事芥川賞作家でロックスターの高橋大先生が書いています。

要約は以下の通りです。

 

昔は消費税ゼロだったがだんだん上がって消費税増税される可能性が高い。

19%は無視できない数字である。

消費税3%の頃に小学生だったがおこづかいが少なくて消費税が痛かった。

ニュースを見てもなんで徴収されるのかわからないし婆ちゃんは怒っているけど詳しい説明をしてくれなかった。

9歳児だったころは反抗期で消費税から逃げるためどうするか考えた。

間接税だから逃げられないという考えは誤りだ。

消費税率をかけて発生する1円未満の税額は切り捨てられるので商品を分割購入して1円未満の消費税が出るように調整すればその分、消費税を払わなくて済む。

だが駄菓子屋の親父から手間がかかると怒られた。

それに対して目的がわからない上に無能な政治家の給料になる税金は払いたくないといったら駄菓子屋の親父は消費税は公平性のある税金だと言う。

日本は所得税中心の税体系だが税金をたくさん払うのは所得がある人ばかりになる。

お前の父ちゃんみたいなサラリーマンばかり税金を払うのは不公平じゃないかと。

そして少子高齢化で年金や医療を賄うにはどうすればいいか。

お前やお前の親が高齢者になった時に必要なカネを確保するために今のうちから公平に負担するのが消費税だぞと言う。

よしわかった、お菓子を買う時にはちゃんと税金を払うよと高橋少年は思いましたとさ。

…というアイデアを思いついたので書き記してみた。

なお駄菓子を3回に分けて買って駄菓子屋の親父から怒られたのはノンフィクションである。

 

まあそんな感じですがまたツッコミどころ満載です。

消費税の端数切捨ての話は小学生当時の高橋君としては色々苦労しながら頭を使って考えたので高橋君的にはすごく思い入れがある重要な話なんでしょうけど大きな問題はそういう狡っからいところじゃありません。

税の公平性の話です。

公平性と一口に言っても水平的公平と垂直的公平があります。

水平的公平性というのは所得または消費支出が同程度ならば,職種に限らず同じくらいの租税負担を課すとする考え方である一方で垂直的公平というのは所得の高い人にはより大きな税負担を求めるという考えになります。

ここで駄菓子屋の親父は水平的公平の観点から消費税が妥当であると言っています。

大人が買っても子供が買っても駄菓子の消費で等しく税負担するのが公平であり労働者だけが税金を負担するのはおかしい、子供だとかお年寄りだとかも税金払えよと。

駄菓子屋の親父の設定については不明ですが税務調査でこってり絞られたんですかね。

無能な政治家の話もありましたが清和会五人衆とか2Fさんとかの税務調査こそちゃんとやらなきゃいけないのにね。

水平的公平が大事だと言い張るんだったらまずルールを作る側の脱税こそ厳しく取り締まらなければなりません。

個人商店の話に戻りますが平成前期の時代に消費税の課税事業者となると駄菓子屋と言っても駄菓子以外の事業も行い実は意外と儲かっていたんでしょうか。

色々経費で落として課税所得も減らしてそうですが所得税減税あるいは駄菓子屋を法人化していて法人税減税になるんだったら減税と引き換えに成立する消費税ぐらい払ってやるわいといった考えを持っていた可能性がありますね。

所得税減税、特に累進課税最高税率の引き下げはサラリーマンというか儲ければ儲けるほど自営業者とか社長さんの税金が減るわけですが消費に関して消費税だったら消費額が同じなら所得が低いというか所得がない小学生と同じ分しか税金を支払わなくて済みます。

逆進性が非常に厳しい、特に消費税がなかった昭和の頃と違って格差が拡大し子供だって各家庭の所得格差が露骨に現れている状態で消費税増税というのは逆進性の観点からものすごい酷な話です。

令和だったらお小遣いの多寡で差が付くどころか予備校にも通えないという話にもなりますかね。

たぶん高橋君が子供の頃とは比較にならないレベルでしょうね。

お婆ちゃんは姑息な手段だと言っていますが全くその通りです。

儲かってる企業のオーナーだとか十倉君みたいに10年間で10億円以上も役員報酬を奪う人ほどメリットが大きい税制ですからね。

あと薄給の予備校非正規講師オンリーの人みたいに講義を持てず収入がない時期があったり講義が入っても低収入の人と違って高橋君みたいな収入に波があるアーティストさん、売れなければ収入にならないけど何かのきっかけでバズって印税収入とかロックバンドとか当たれば最高税率の収入水準である4000万円に到達するほどドカンと儲かる収入源がある人にしたら稼げる時にできるだけ稼いでなおかつ所得税最高税率に届きそうな場合も税率を減らして手元に残るお金を少しでも増やしたいと思うのが合理的ですね(まあ予備校にもカリスマ講師はいるにはいますが受験生の減少で市場自体が縮小してるわけですから大金を稼げる可能性としては老若男女幅広い層が対象の作家とかミュージシャンの方がまだしも有望かもと思わなくもないですが)。

一方で年金暮らし、特に夫に先立たれた高齢の妻の生活はものすごく辛いことになってるんですけど。

女性自身記事「夫と死別後3割の女性が“貧困”に陥る…年金収入も100万円未満の衝撃事実」もありますがおいこら高橋お前ふざけるなよ。

月8万円の年金が物価上昇で目減りして、かつ、消費税増税じゃあダメージが大きすぎるんですよ。

男は仕事、女は家庭という時代が長くてキャリアを積んで稼ぐのも厳しい時代を壮年まで過ごして高齢で働くのも辛い時期になって逆進性が凶悪な消費税を負担させるのもどうなんでしょうね。

もちろん上述の薄給の予備校講師オンリーの人だって消費税増税みたいな逆進性が凶悪な税と社会保障負担が致命的です。

婚活だって大変だと思うんですが逆進性が凶悪な消費税増税で婚活で使えるカネが減って未婚率が上がり余計に少子化が進んで予備校もさらに斜陽になっちゃうじゃないですか。

出会いから交際、結婚まで何かとカネはかかりますからね。

かつての同僚に追い打ちをかけるような提灯記事を書くとか高橋お前と言う奴は血も涙もない野郎だなおい。

駄菓子屋の親父みたいに今度は高橋君が子供だましの理屈で勉強しない一般国民を騙して自分だけ生き延びようというわけか。

さらに増税される可能性が高いとかさらっと既成事実のように言っているが冗談じゃない。

これ以上逆進性が凶悪な負担を増やしたらジニ係数が0.5に達してとんでもないことになるかもしれんぞ。

あちこちで略奪とか暴動が発生する危ない社会なんてまっぴらごめんだね。

米国みたいにレジと客の間に強盗対策の鉄格子が設置されて子供一人でお買い物とかも物騒な世の中になるかもしれないね。

学校帰りに駄菓子屋で買い食いなんて危なくて出来なくなっちゃったりしてな。

高齢者の貧困に関してもいやいやだからそういう人のための社会保障財源として消費税があるんだよと言っていますが現実にはマクロ経済スライド少子化対策を理由に社会保障費を削減する、給付を減らしています。

さらに財源が足りないなら法人税減税をすべきでないのに法人税減税まで行っています。

これまでの増税の歴史を見る限り穴の開いた分について消費税増税で補っている実態がありますが社会保障費に使いますというのは正に子供だましです。

法人化しているなら駄菓子屋の親父が減税の利益を受けられる構図ですね。

しかし小学生じゃあなかなかこの種の姑息な手段を理解できないのも無理もない、お婆ちゃんが説明してくれなかったのはどうせ説明したってこいつ程度の脳みそじゃあ理解できないだろうし止めておこうと思ったからでしょうね。

まあお婆ちゃんも孫が駄菓子屋の親父というか財務省に言いくるめられるぐらいだったら頭が悪そうなクソガキだと侮らずちゃんと説明してあげたらよかったのにねと思いますけどね。

水平的公平と垂直的公平、経団連の十倉君は広く薄く隔たらずの応益負担の社会保障費負担が公平だと言い張っていますが税に関しても類似の構造です。

なお社会保障費負担に関して応益負担から応能負担へ転換すべきだとの話は前にもやりましたので割愛します。

昭和みたいに一億総中流だったら水平的公平で広く薄く隔たらずの税制が受け入れられたでしょうが今では格差が拡大して1億円以上純金融資産を持つ富裕層が増える一方で貧困世帯はもっと増えています。

そんな状況で水平的公平重視の税金を課せば生活に必要な分のお金が足りなくなります。

足りなくなって生活保護受給というのも結局社会保障費が増えるわけで本末転倒ですし生活保護だって水際作戦で現実にはせいぜい3割程度しか受給できていない現実があります。

そういう人の生活も消費税は容赦なく追い詰めますがいざという時に難癖をつけて助けてくれないのに税金だけはきっちり奪っていくわけですからさすがにこれは怒りますよ。

高橋君みたいに消費税増税かつ所得税減税の方が美味しい勝ち組と多くの一般国民は違うんです。

改めて消費税増税のような逆進性が凶悪な負担は断固反対します。

というか消費税の欠点は消費をしないで溜め込むばかりだと税収が増えない点です。

たまに一般人とたいして変わらない消費支出しかしない富裕層もいますがこの人たちに所得税減税しても消費を増やさないんだったら現金が積み上がっていくばかりです。

100人に300万円配れば3億円ですが特定の一人にだけ3億円配ったところでどれだけ消費に回すのやら。

300万円あればデートや家族旅行で便利なクルマが買えそうですが100人に300万円配った方がたぶんクルマの販売台数は増えます。

富裕層なら数千万円のスポーツカーだとかベンツやロールスロイスの上級モデルを買う人もいるでしょうがその種の最上級の高級車はトヨタ以下日本の自動車メーカーが切り崩せない市場です。

やはり日本経済全体を考慮すると富の独占はよくない、格差是正は必要ですね。

貯蓄についても二極化傾向が強まっていますが税負担に関しても消費をせずひたすら貯め込んでいるだけの企業や富裕層に垂直的公平の観点から法人税所得税相続税累進課税で必要分を徴収したらいいですね。