「内閣府ホームページ」から「【5万円給付金】電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金のご案内」というメールが届きました。
もちろんなりすましメールです。
内容は以下の通りです。
敬启者:
住民税課税世帯等の皆様へ
【件名】:【5万円給付金】電力・ガス・食料品等価格高騰に伴う緊急支援給付金に関するご案内
平素は公共サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
現在の世界経済情勢及び資源価格の上昇により、多くの家庭が生活コストの増加に直面していることを踏まえ、政府は経済的困難を経験している世帯を支援するため、緊急支援給付金の提供を決定いたしました。
【給付金の概要】
給付額:一律5万円が対象世帯に支給されます。
対象者:令和5年度における住民基本台帳に記載された方。
申請方法:給付金の受給を希望される方は、マイナポータルよりオンラインで申請してください。
【申請及び支給のスケジュール】
申請期間:本日より2月末日まで。
支給時期:市区町村により異なります。申請書の受理後、必要な確認作業を行います。
資格のある全ての世帯におかれましては、早急に申請手続きを行うことをお勧めします。詳細情報及び申請ガイドは、マイナポータル申請サイトにてご確認ください。
(偽サイトのURL)
本メールは送信専用ですので、返信は受け付けておりません。ご質問やさらなる支援が必要な場合は、公式チャンネルを通じてお問い合わせください。
皆様のご協力に感謝申し上げます。必要なサポートを提供できますよう努めてまいります。
敬具
© マイナポータル
また今回もツッコミどころ満載です。
末尾に「マイナポータル」って書いてありますけど「内閣府」じゃないんですね。
この5万円給付の対象者が住民税課税世帯等とありますけどこの5万円の給付っていうのは内閣府「住民税均等割非課税世帯等の皆さまへ 電力・ガス・食料品等価格高騰
緊急支援給付金(5万円/1世帯)のご案内 受給には手続きが必要です」あるいは住民税非課税世帯の子供1人あたりに対する加算額のことかな?(読売新聞記事「住民税の非課税世帯、子供1人あたり5万円追加給付へ…7万円支給は今月にも開始」)。
住民非課税世帯じゃなくて「課税世帯」になってるんですけど非課税の人は「等」に含まれますってことですかね。
等って使い勝手がいいですけどそういう日本語は勉強したんですね。
これだと住民税課税世帯も含めた一律給付ということになりますけど所得額の制限とか書いてませんね。
質問や追加の支援要請は公式チャンネルに問い合わせてねって公式チャンネルってどこ?
そのマイナポータルを詐称した偽サイトのこと?
質問なんてされたってたぶん答えようがないでしょうけど追加の支援要請とかそんな話も知らないですね。
というか内閣府のお知らせを見る限り紙の申請書での対応が基本になってるんですが。
住んでいる市町村に郵送しろって言ってます。
まあこの辺のデジタル化は課題ではありますね。
そして「敬启者」って全く何のことだか全然分からないです。
どういう意味ですか?ということで調べてみると敬启者とは中国語で拝啓.謹啓という意味で手紙文で同格の者に用いるんだそうです(コトバンク 中日辞典第3版の解説参照)。
そうなのか?
というか中国政府も中国国民にネットで文書を送る際には「敬启者」って書くのか?
まあ「敬启者」という言葉の意味は勉強になりましたけど冒頭から中国からの詐欺メールですって一体何のつもりなのやらね。
詐欺メールが色々と流行っていて中身も色々ですが微妙に不自然な所がたくさんあります。
上述の内閣府のお知らせでも「住民税非課税世帯等に対する臨時特例給付金の 「振り込め詐欺」や「個人情報の詐取」にご注意ください!」と注記が後ろの方に掲載されています。
この種の詐欺メールには絶対に引っかからないようにしたいものですね。