確定申告が始まりました。
etaxで申告を行う人も増え(国税庁「令和4年度におけるオンライン(e-Tax)⼿続の利⽤状況等について」)所得税だと3分の2ぐらいの人がetaxを利用しています。
ただ不慣れだったり普段行わない取引があって不明点があったり税金の申告は大事なので対人で手続きしたい等の事情もあってか税務署の窓口で確定申告したいという人も一定数います。
そのような背景もあって今年も税務署で確定申告の行列ができているのですが今年に関しては開始直後から各地でクレームが相次いでいるそうです。
裏金の一件ですね(共同通信記事「議員は非課税「不公平」 確定申告会場で批判相次ぐ」ヤフーニュース)。
そりゃ当然です。
みんな1円たりとも誤魔化すな脱税するなと厳しく指導され間違っていたら当然修正申告で本来の税金を支払ったうえで加算税も支払うのが原則です。
しかし裏金議員については修正するだけでお咎めなしで税金もかかりません。
一方で一般国民には子育て支援金だとか消費税で増税しているし今年から森林環境税も1人当たり1000円取られます。
常識的に考えれば納得いきませんよね。
ああだから政府はetaxを推奨するけど引き続き窓口で確定申告したい納税者も大勢いるんですね。
政府としてはetaxによる確定申告を推奨していますが税制度や国政に対する不満を税務署の窓口で直接伝えたいと思っている納税者も少なくないかと。
etaxにすればクレーム対応しなくて済むと思っていそうですがそれがムカつくから意地でも窓口で確定申告するぞという人も中にはいるでしょうね。
このように納税者の怒りが全国各地上がっていますが政府や自民党の動きは鈍いです。
裏金の使途に関する納税に関しても使途不明金の納税について自民党の森山総務会長は自民党では検討しないと言い切っています(FNN記事「キックバック“使途不明金”に納税検討 自民・森山総務会長は否定的「党として検討することはあり得ない」ヤフーニュース)。
使途不明金は民間だと損金として認められずその分税金が増えますが本当は使っていないで貯め込んでいるのに失くしたことにして損金扱いにして課税逃れを図るのを防止するためです。
きちんと記帳してお金はしっかり管理することも促していますが政治家は帳簿付けもいい加減でOKだし使途不明金があっても税金は支払わなくてもいいとかダブルスタンダードも甚だしいです。
さらに連座制の適用に関しても自民党では連座制適用に慎重、ようするに今後問題があってもトカゲのしっぽ切りで秘書だけ責任をとって自分だけ逃げ切りたいという話になっているようです(朝日新聞記事「首相、連座制には慎重姿勢 政治資金問題 「なじみにくい」の声も」ヤフーニュース)。
連座制は嫌、使途不明金の税金も払わないとかひたすら私利私欲を満たすことしか頭にないのがよく伝わってきますが社員が勝手に脱税したのであって社長は悪くないだなんて理屈が通るケースってどれだけあるんでしょうね。
政治家と民間の扱いがあまりにも違い過ぎます。
ところで連座制の話でも使途不明金の話でも森山総務会長が重要人物として出てきましたがこいつ何様なんでしょうね。
この人は自民党の税制調査会でもインナー、事実上日本の税制度を決定する最高幹部の一人でもあるんですけど裏金が発覚してもトカゲのしっぽ切りを認めろ、政治家は使途不明金について税金は払わなくていいという人に果たして税制改正を事実上決定する資格があるのか?
ルールを決める人が自分たちだけ有利なルールを決めるようなやり方はお友達以外誰も納得しないと思うんですよね。
森山君は連座制を適用すると政治家を失脚させるためにわざと違反行為をする秘書が出てくるリスクがあるなんて語っていましたが自分だけ有利なルールを作る人だからよほど他の人から恨みを買っているのではないかと思えてきます。
政治家の規制は最小限にして、かつ、規制に引っかかった場合でもトカゲのしっぽ切りで逃げられるようにするとか森山お前ふざけるなよ。
税制度は古今東西で為政者にとっての鬼門ですが不平等な税制度をとって中間層以下の層を生活困難にした政権はことごとく潰れていきました。
もちろん重税で私腹を肥やした人の末路もかなり悲惨なことになっています。
さすがに今の日本でフランス革命みたいなギロチンによる粛清の嵐みたいな展開になるかどうかは不明ですが一般国民を苦しめる逆進性の凶悪な消費税や社会保険料の負担増でなく負担能力にもとづき上級国民が応能負担で納税する、かつ、ルールを決める政治家も連座制や政治資金透明化を行い制度に対する不信感を払拭する必要があると思いますね。