トランプが銃規制撤廃を言い出しましたね(ロイター記事「トランプ氏、バイデン政権の銃規制撤廃を表明 大統領選勝利なら」ヤフーニュース)。
銃乱射事件だとか強盗だとか多発している社会でそんなことをしたら危ない、銃規制反対派からはそういう犯罪者を牽制するために銃が必要だと言い張っていますが一般人が銃を所持できる社会の米国で犯罪が多発しているのを見る限り銃があるから犯罪が増えているんじゃないかとしか思えないんですよね。
銃を売りたい人の詭弁です。
銃規制とはまた別の話ですが中絶禁止(日経記事「米大統領選、宗教保守はトランプ派 「中絶禁止で実績」」)の話も問題になっています。
米国はキリスト教の影響力が強く特にキリスト教右派は共和党に投票する傾向がありますがキリスト教的には人工中絶は胎児に対する殺人ということで忌避する人が多いためです。
胎児に対する殺人は駄目だから中絶は駄目だと言う一方で銃の販売は殺人事件を増やすので銃規制を強化すべきだと言わないのは何故なのか?と思わなくもないんですが共和党的には銃規制撤廃と中絶禁止は矛盾しないようです。
このあたりの感覚は全く理解できないんですけどこれら二つを同時にやった場合はどうなるか。
銃を持った性犯罪者が大量発生する可能性が脳裏をよぎりました。
もうカオスもカオスです。
バイオレンスな世の中一直線ですね。
そんなことを言うと性加害で妊娠させられても自衛のために銃を持たなかった被害者の自己責任だと無茶苦茶なことを言い出す人も出てきそうです。
けど銃だってカネがかかるし扱う人の腕前だとか銃自体のスペックの差があった場合はどうするのか。
性能のよい銃とベテランの腕前を持った人が相手だった場合にどうやって自衛しろと?
安い銃しか買えず対抗できなかったり銃はあっても弾丸代がかかるので射撃の練習ができず腕前が上達しないケースも考えられます。
射撃の反動もありますしある程度体格もよくないと銃を扱うのってけっこう大変ですがまだ若くて給料があんまり高くない、かつ、男性より筋肉が少ない女性ほど金持ちのベテランガンマンに狙われたら身を守るのが難しいんですがそれでも自己責任というんですかね。
護衛を雇えばいいじゃないという話もみんなが護衛を雇えるほど金持ちじゃありませんし貧乏な人ほど辛いことになりますね。
かなり無茶苦茶ですけど結局のところ弱肉強食で弱者として生まれた奴の自己責任という結論はさすがに旧石器時代じゃないんですから通りません。
トランプが大統領に復帰するかどうかは不明ですがもし復帰するのであれば銃の購入者が激増し余計にカオスなことになりそうです。
どこから流れ弾が飛んでくるかわかんないしもしトランプが復帰するなら米国出張はやめた方がよいかもしれないですね。