今朝になってやっと全銀システムの送金障害が復旧しました(共同通信記事「全銀システムの送金障害、復旧 他行宛て振り込み利用可能に」ヤフーニュース)。
まさかゴトウ日に銀行振り込みができなくなるとは思いませんでしたね。
10日に発生したシステム障害で三菱やりそななど大手銀行で他行あての振込ができなくなり2日間で約500万件もの取引に支障がでたとのことです(ロイター記事「全銀システム障害、2日で約500万件の取引に影響 12日朝の復旧目指す」ヤフーニュース)。
給与振り込みや手形決済等で影響が出ましたがこの日が支払期限で入金がぎりぎりという人はどうなったんでしょうね。
手形に関してはシステム障害が原因のものについては不渡り扱いにはしないそうですが借金返済の人もいるわけでシステム障害で返済が遅れた場合の契約はどうなっていたんでしょうか。
この辺についてはゴールドオンライン記事「「全銀ネット」システム障害で“振込”できず…利用者の「損害」はどうカバーされる?【弁護士に聞く】」ヤフーニュースにありましたが銀行に過失がない場合は特に救済されず過失があってもシステム障害のせいで損失を被ったことについての因果関係を立証しなければならないとのこと。
まあ他行あての振込だけで預金をいったん降ろしてその現金を振り込み予定の銀行に持っていけば支払い自体は可能なので期日通り返済できなかった場合でも特に救済はされなさそうです。
それにしても1973年にシステムが稼働して以来無事故できたのに何でまた50年経ってシステム障害が生じたんでしょうか。
何やら中継コンピューターの更新が上手くいかなかったとのことです(読売新聞記事「銀行間決済システム障害、中継コンピューター更新で不具合か…6年ごとに更新で今回は「第1弾」)。
6年ごとに更新することになっているのですが全銀システムそのものに問題があったというわけでなく更新で内国為替制度運営費のチェック機能の不具合が生じた、このプログラムに問題があった可能性が指摘されています。
2017年に導入した中継コンピューターの更新第1弾だったそうですが2029年までに計24回他の金融機関もこの更新を行う予定になっているそうですが本当に大丈夫なんでしょうか?
事前にテストは行っていたようですがそれでも事故が発生してしまい復旧まで2日もかかっているわけですから色々心配になってきます。
システムが複雑で対応できなかったみたいですけどそれをよりにもよってゴトウ日に持ってくるのは危ないんじゃないかと思います。
複雑だと分かっているなら事故が起きた場合に復旧作業が長期化する可能性も想定しておかなければなりませんでした。
今まで50年間ずっと無事故だったので油断したのでしょうか。
もう2度とこんな事故は起こしてほしくないんですがそれでも万が一に備えてゴトウ日は外すぐらいの対応はしたほうがいいかもしれませんね。