742ページ目 東証市場区分

今日から東証の市場区分が変わりました。

東証プライム、スタンダード、グロースの3つです。

ヤフーファイナンスの株価ボードも区分変更に合わせて変わっています。

従来あった東証1部はほぼプライムに、ジャスダック東証2部はスタンダードに、マザーズはグロースにといった感じで企業はそれぞれの区分に移行しました。

東証2部とジャスダックはほどほどの安定成長と企業規模な点で似通っていて1つの区分にまとめた点は目立ちますがそれ以外の点では見かけ上あまり変わっていません。

この点で今回の市場区分変更はやる必要があったのか?といった話も出ています。

 

ただこれまでと違うのは上場基準やガバナンスの点で東証一部より東証プライムの方が格段に厳しい要件がある点です。

流通時価総額100億円以上ないと原則として上場できなくなりますがこれまではマザーズからの昇格だと40億円でも東証1部に上場できました。

この措置が廃止され簡単には最上位市場に上場できなくなります。

なお経過措置として基準に達していない旧東証1部上場企業も当面はプライムに上場できますがあくまでも当面の話でいつこの措置が廃止されるかは不明です。

またガバナンスの点も厳しくなり独立社外役員を3分の1以上確保することが求められます。

不祥事が各社で相次いでいる点や海外投資家からの要望もあって経営の透明性の強化が必要になりました。

さらに気候変動対策など環境開示や英文開示といった感じでESG要素やグローバル化への対応も新たに必要となっており内容に関してはけっこう変化しています。

企業にとっては負担が増えることからプライム市場に適合していても敢えて負担が相対的に少ないスタンダードに上場する企業もありましたが実際にプライム市場上場企業になってみて負担が大きいのでやっぱりスタンダードに上場しなおしますといった企業も出てくるかもしれません。

とはいえ投資家や社会一般に不祥事の発生防止はもちろん情報開示を充実させてほしい、環境にも配慮して三方良しを実現してほしいと思う人も大勢いるわけで今回の市場改革をきっかけによりよい社会の実現が期待されます。

 

それにしても4月4日に変更とはまた中途半端な時期ですが4月1日は金曜日でこの日にシステムトラブルが起きてしまうと土日が休日で対応ができなくなるリスクもあったので敢えて4月1日を避けたのでしょうか。

新市場区分になってもシステムトラブルなど起こさないようにしてほしいものですね。