モスクワで銃の乱射事件が発生し多数の死傷者が出ています(TBS記事「ロシア・モスクワ郊外銃乱射テロ、死者115人に」ヤフーニュース)。
コンサートホールの観客など民間人の犠牲が大勢いますが犯行はイスラム国とのことで本人たちが犯行声明を出しています(日経記事「モスクワ郊外で銃乱射」)。
イスラム国といえばイラクやシリアの広い範囲を武力で実効支配したテロ組織ですが四方八方からの反撃ですでに壊滅したと思っていましたがまだ生き延びていたとは…。
もっとも国を名乗ってはいるもののテロ組織なので構成員が生き残っていれば新たな人員を勧誘してテロ活動を再開することだってあり得ます。
ガザ地区からイスラム国のメンバーになったイスラム教徒がいるかどうかは不明ですがイスラム教徒の中にも生存自体が厳しい環境に置かれ政府から弾圧されている信者もいたりしてそこからイスラム国に入る人もいるかもしれません。
今回テロが発生したロシアは西側とは対立していますがイスラム教徒を弾圧した国でもあるのでそれで攻撃の対象になったのでしょうか。
なおウクライナとロシアは戦争中でドローンによる反撃がロシア国内でもウクライナから行われていますが敵の敵は味方といった話にはならず今回のテロについてウクライナは全く無関係だとウクライナ政府は否定しています。
テロじゃなくて戦場で決着をつけるぞとのことです。
実際のところどうなのかは不明ですが反撃をするならわざわざ民間人が多数集まる劇場でなく軍事施設を狙うでしょうしウクライナもまたキリスト教国です。
いくらロシアが憎いとは言ってもイスラム過激派と手を結んだ場合は国内外のキリスト教徒からウクライナに厳しい視線が注がれることでしょう。
ウクライナが陥落したら次は自分たちの番ということで東欧諸国がウクライナを支援していますが支援を行う東欧諸国もキリスト教国ですし支援疲れもあって異教徒と手を結ぶ国に対する支援はやめるべきだといった話になりかねません。
テロ組織の支援を受けたら他の国から支援を受けられなくなるのではさすがに今回のテロについてウクライナは無関係でしょうね。
しかしロシアは国内で大規模テロが発生するほど危うい状況なのに戦争を継続していていいんですかね。
軍もウクライナに全力投入していて腹ががら空きになっている状態だからイスラム国に狙われた可能性も否定できません。
対テロ用の軍の精鋭部隊もウクライナで大勢戦死してしまいましたしテロとの戦いで劣勢になるのではないかという気もしてきます。
モスクワの米国大使館はテロが行われる前に警告を出していましたがロシアとしては米国からの警告を聞きたくなかったのかそれとも認識してはいたが一線級の人材はすでに戦場に出払っていたので対応できなかったのか。
本来なら他国への侵攻に軍を用いるのでなくテロ組織から一般国民を守るために用いるべきなのですけどね。
プーチン氏は国内で大規模テロを防げなかったのにまだ戦争続行な上、本人も大統領をやる気満々ですがテロに巻き込まれるリスクも考慮するとロシアにはビジネスでも観光でも渡航しないのが安全ですね。
おひざ元のモスクワですらテロが発生するんだしもう戦争なんてやってる場合じゃないと思うんですけどね…