1267ページ目 スリの減少と長財布を持たない金持ち

令和になってスリが減少しているそうです(アエラ記事「令和になって「スリ」が激減した意外な理由 元刑事は「高齢化で“後継者”が育たなかった」」ヤフーニュース)。

日本人のライフスタイルの変化、キャッシュレス決済の普及で現金を持たなくなったのが大きいようです。

そりゃスリにしたら財布を盗んでも現金がほとんど入っていなかったら骨折り損のくたびれ儲け、それどころか財布すら持っていないのであれば盗みようがありません。

平成でクレジットカードが普及し2000年代以降にスイカなどの交通系ICカードの登場でクレジットカードを持たない人もキャッシュレスで電車に乗れるようになり2010年代以降のスマホの普及でクレジットカードや交通系ICカードすら持つ必要がなくなりましたが盗みが割に合わないし盗むことすらできないのであればスリの新規参入が減る、昭和平成前期のスリが高齢化で引退すればそこでスリ自体が減っていくのも頷ける話です。

昔は命銭といっていざ何かあった時の為に年齢×1000円を財布の中に入れておくのがよいと言われていたものですがカード一枚、いやスマホを肌身離さず持っていればよいわけで財布に万単位のお金を入れておく必要性はもうそんなにないかもしれません。

まあキャッシュレス非対応の医院だとかスマホを失くした場合とかもあり得るので油断は禁物なのですが30歳だったら3万円、40歳なら4万円の現金を日頃から持ち歩くのもどうなのかという気もします。

盗まれるリスクを考えるとかえって危ない、クレジットカードなら盗まれたのに気が付いたらすぐにクレジットカード会社に連絡して使用停止にすれば勝手に使われずに済む、盗難紛失保険もありクレジットカードを盗まれた契約者に落ち度がなければ勝手に使われてしまっても返金されます。

一方、現金に関してはもう使われてしまった場合はどうにもなりません。

よく金持ちは長財布を使うなんて話もあって年収は財布の値段×200倍だなんて言った説もありましたがネットビジネスや投資で巨額の収入を得たけど財布は持たずスマホオンリーという人もいるものです。

お札に折り目を付けたくない、カード類もきちんと収納したいということであれば長財布は便利ですけど現金は使わないしカード類も全部スマホにまとめたのであればその必要もない、というかそもそもカード自体何枚も持つこと自体が非効率という面もあります。

現金オンリーにしておけば持っている以上に使うことはないもののだったらデビットカードにすればよい、というかちゃんと計画的に家計のやりくりを考えられないのでは長財布云々以前の問題という気もします。

ブランドものの財布でお会計の時に見栄を張りたいという人には需要があるかもしれませんけどケツポケットに長財布は後ろから盗まれても気づきにくい、長財布を持てばカネ持ちになれるとかスリが喜びそうな話じゃないかとも思えてきます。

一つの籠に二つ以上のタマゴを入れるなといった話もあってさすがに全部スマホ1台にまとめてしまった場合における紛失リスクはヤバい、クレジットカード類の使用停止を連絡しようにも連絡をとるスマホがないのではどうにもならないし帰宅して手続きをしようにも最低限自宅に帰宅できる分の現金を持っていないと大変なことになるので徒歩で帰宅できない距離の地域に出かける際には相応の電車賃ぐらいは用意しておくのがよいと思いますが今どきの世の中で長財布にカネをかけるだとか年齢×1000円の現金を持ち歩くだとかに関しては本当に必要かどうか再検討してみるのもよいかもしれませんね。