1042ページ目 コート禁止令とおばあちゃんの七面鳥

様々なブラック校則が未だに全国各地で残っていますが毎日新聞の調査で鹿児島にコートやオーバージャンバーの着用は認めない、生徒指導部の許可があったら着用は認めるといった校則の高校があることが判明しました。

換気をするためエアコンを切って窓を開ける教室もあると思いますがかなり冷えます。

つい先日も鹿児島でも大雪が降っていましたが大雪でコート禁止とか風邪を引けと言っているようなものです。

色々検索してみると少なからぬ高校が同様の校則を設けているものの規制する側も何のための校則なのか今一つ不明なのだとか。

質実剛健の気風で寒がるのはけしからんとか華美なのはよくない、校内暴力があった時代は武器を隠すのが容易になるのでコートは着るなといった理屈があったのかもしれませんが今の時代に合理性はないです。

トヨタ生産システムでもこの種の伝統からくる不合理性の見直しの必要性を指摘するたとえ話があります。

「おばあちゃんの七面鳥」というたとえ話ですがある家庭で七面鳥の頭とシッポを切ってオーブンに入れる伝統がありました。

あるとき娘が親になぜ頭としっぽを切るのか質問したところなんだかよく分からないけどおばあちゃんから教わった伝統だからという回答でした。

そこで娘はおばあちゃんにも質問しましたが今度はガスが抜けて味が良くなるような気がするけどよくわからないといった回答でそれを考えたのはひいおばあちゃんだということも判明しました。

さらにひいおばあちゃんにも質問したところガスが抜ける云々の話でなくて単に当時のオーブンが小さくて七面鳥の頭とシッポが入らなかったからちょん切っただけといった回答で結局のところ七面鳥の頭とシッポを切る必要性は大きなオーブンならなかったというオチになっています。

鹿児島の高校の校則も最初は合理性があったのかどうか不明ですが代を重ねるごとになぜそれを続けているのかよくわからなくなり娘世代からのツッコミで親世代や祖父母世代も疑問に思っている状態なんでしょうか。

伝統の継承もよいのですがそもそもその伝統がなぜ存在するのか、維持することのメリットデメリットや合理性は絶えず見直していかないと風通しのよい社会や組織を実現するのは色々不都合なんじゃないかと思いますがとりあえずコート禁止令は明らかに健康によくないので今すぐにでも見直してあげたほうがいいと思います。