イスラエルによる軍事侵攻が行われているガザ地区ですがイスラエルのエルサレム問題・遺産相がガザ地区に核兵器を使用するのも選択肢の一つ的な趣旨の発言をした件が問題になっています(毎日新聞記事「イスラエル閣僚、ガザに核使用「可能性の一つ」 閣議出席停止に」ヤフーニュース)。
ん?使用する可能性も何もイスラエルは核兵器持ってるっていつ言った?
核兵器は米国、ロシア、英国、フランス、中国及び北朝鮮とインド、パキスタンが保有しているのですがイスラエルは事実上核兵器を保有していると見られているもののイスラエル政府としては公式には認めていませんでした。
それが閣僚の口から核兵器を使う可能性があるとかそもそも持っていることが前提の話で今まで核保有を否定していたのは何だったのか?国連の査察はどうなってるのか?いやそれ以前に今すぐ放棄しろとしか言いようがないのですが。
この件について慌ててイスラエルのネタニヤフ首相は今回の発言を政府としての公式見解でないとし発言主のエリヤフ氏を閣僚会議出席停止にしています。
また微妙に中途半端な処分ですが戦争をやっている最中に右派の重要人物を辞任させたらイスラエル国内の反発が強まる可能性があり切れなかったんでしょうね。
ただ事実上核兵器を保有していることが確実視され、しかもガザ地区に軍事侵攻を行っており閣僚が公然と核を使うことも検討するといった話をするのであれば相当厳しく核について査察を行い核兵器の放棄を国際社会として要求していかなければなりませんね。
それにしても本当の本当にガザ地区で使おうものならガザ地区はもちろん近隣のエジプトやイスラエル自身もとんでもないことになるでしょうが余計にイスラム教徒を刺激して報復テロが発生する可能性も否定できません。
テロが起きる、911同時多発テロでも日本人も含めて多くの人が犠牲になりましたが報復テロなんて冗談じゃありません。
あと世界中にいるユダヤ人が核兵器をイスラエルが使った件でバッシングの対象になる可能性がありますが世界中でイスラム教関係とユダヤ教関係の人々に対する視線が厳しくなる可能性もあります。
それで居づらくなって中東やイスラエルに移動するとなるとまたイスラエル中東で双方による土地の奪い合いが発生する、というかイスラエル自体が世界各国で迫害されたユダヤ人が安住の地を求めて成立した国なわけでよりいっそう和平が遠くなりそうです。
イスラエルのガザ侵攻→世界でバッシング→バッシングされた人のイスラエル移住→イスラエルのガザ侵攻…で無限ループになりそうです。
土地は一つしかないし長い闘いの歴史があって不倶戴天の敵同士で和平は果たして成立するのか?と思わなくもないですがイスラエルは結局どういう落としどころを考えてるんでしょうね。
ハマスを壊滅させても代わりはいくらでもあるしガザ地区の占領を続けるのも莫大なコストがかかりすぎるから以前に侵攻したイスラエル軍も撤退してガザ地区ごと封鎖し兵糧攻めの持久戦に切り替えたわけですがどうにもならないからもう核兵器で全部吹き飛ばしてしまえという考えになったんでしょうか。
さすがにそこまで短絡的なことはしないとは思いますが戦争は何が起こるか分かりません。
とにかく戦いが終わることを祈るばかりです…