GWも今日を入れてもあと2日ですが最近の小学生は宿題が出てるんですかね?
私が山梨の実家にいた頃は夏と冬の宿題はあったけどGWの宿題はなかった記憶があるんですがね。
いえね、向かいの家に住んでる大家の息子一家から金切声が聞こえてきましてね。
金切声で絶叫してるのは小学生の息子のほうじゃなくってその母親です。
たしか「居間で固まってても問題は解けないよ!人に聞け!何が分からないの!どこが分からないの!それを説明しろ!」的なことを母親が絶叫していたんですよね。
ちょうど考え事をしている最中だったので急な金切り声とか心臓に悪いんですよ。
あと私自身昔っから分からない問題があったら人に聞くんじゃなくてテキストをもう一度しっかり読み込んで考えるスタイルだったので絶叫で説教されてる息子君が他人事には思えなかったんですね。
まあ人に聞かない勉強法だと時間がかかりますし結局正解にたどり着けないこともありましたね。
テキストの作成者が分からない人の分からない過程を想像できずテキストが不親切な設計だったりするとテキストを繰り返し読んでも本人だけでは理解できないこともあり得ます。
人に質問せず授業とテキストだけで学習を進める人はどれだけ質が高い教師やテキストに巡り合えるかどうか次第ですけど世の中机上のお勉強だけじゃありません。
仕事だとか教科書がない類のものについてはさっさとできる人に何が分からないか整理して聞かないと仕事になりませんし中々成長できないでしょうね。
とはいえ自分で考え抜く力というのもまた大事です。
最初のうちは分からないことなら分かる人に質問すればいいけどいつまで経ってもそれでは困ります。
何度も質問しているといい加減中堅なんだし自分の頭で考えろ!って言われて怒られちゃうわけです。
また質問してもその人が持っている知識や技術以上の解答が得られるとは限らず正解のない未知の課題に関しては結局自分で考えざるを得ません。
宿題だったらチャットGPTに質問すれば?と思いましたがそもそも宿題が出された意図を考えるといくら分からないことは恥ずかしがらずに質問しましょうねって言われたって子供の宿題までチャットGPTで片付けてしまうのもいかがなものかとは思います。
とはいえチャットGPTがあれば問題は全部解決かというとそうでもありません。
生成AIが登場する以前からネット検索で宿題を片付けるのは問題だといった声がありましたけどこれらのツールを使うためには質問を入力しなければなりません。
本人が知りたい内容を知るためには適切な質問をしなければならないのですが本人自身が何を知りたいのか分かっていない、何が分からないかが分かっていない状態だと生成AIを利用するにせよネット検索で調べるにせよ対応が難しいんですよね。
無理に調べようとしても全く意図していない回答だったり検索結果だったりが出てきて結局問題解決の役に立ちません。
というかどこが分からないか何が分からないかを自覚できたのであればそれを生成AIに質問するなりキーワードを入れて検索すればいいわけで分からない点を明確にできた時点でたいていの宿題はもう終わったようなものなのです。
生成AIやネット検索禁止の場合だって例えば算数だったらテキストの該当箇所に戻って例題を参考に解けばいいだけですからね。
ただやっぱり子供である点はきちんと考慮しなければなりません。
大家の孫にしたって母親から金切声で説教されたって委縮してしまいとても質問できる空気ではない、余計に宿題が終わらないと思うのですが何せ小学生ですからね。
いや大人だって金切声を出されたらびっくりしますよ。
実際私だってびっくりしましたし。
拳が飛んでくる至近距離で絶叫される子供だったら余計に怖いと思いますよ。
何が分からないかどこが分からないかを言語化できるのであれば苦労はしません。
小児科医とか赤ちゃんみたいに説明能力がない患者だったらどこが痛いんですか?何が辛いんですか?と聞いたって無駄、どこが痛むのか、何が辛いのか診て察してあげなければなりません。
ああそれで診察っていうんですね。
疑問点を明確にする、何が問題で何が分からないかを自覚するのは生きていく上で絶対に必要なスキルです。
しかし説明能力がない小学校低学年の子供にどこが分からないか明確にして質問しろと説教をしてもまだちょっと早かったのではないかという気がします。
親が小学校低学年未満の子供の指導をするにあたって子供が分からないことも分かっていない場面に遭遇した場合は分かっている点、途中の思考過程を紙に書いて貰ってどこで躓いたのかを指導役の方が察してそこに戻って復習してから宿題に再トライするのがいいんじゃないかと思います。
まあ親だって教職のプロじゃありませんし説明能力に乏しい子供が一体何を考え何を間違ったのかを察するのは相当難しいです。
というかそれをするスキルは生成AIではなかなか難しい、何だかんだで説明能力に乏しい子供を相手にする教師は生き残る職業なんじゃないかと思えてきます。
問題点を見つけ間違いに至った背景と思考過程を把握するスキルはかなり貴重です。
子供が宿題で何が分からないかが分からない状態で親が手伝ってもどこが分からないのか子供自身が疑問点を明確に出来ないようだったらもうそれは仕方ありません。
できるところまではやった、ちゃんと悩んだ思考過程を文書等で残して後日学校でもう一度担当教師に見てもらったらよいのではないか。
子供が自力で対応できない難易度の宿題を出したということになりますが分からないなら分からないで言ってくれれば授業をもっと易しくするなり個別対応で弱点克服メニューの宿題に差し替えるなりする余地はあるんじゃないかと思うのですが。
学校の中間期末テストだって成績評価のためだけでやってるわけじゃありません。
授業を受けてきちんと理解できたかを知るために行う、どこが分からないか、どの分野ができなかったのかを明確にする趣旨もあるのです。
推薦入試であればともかく一般入試だったら大学受験本番までに合格に必要な知識を習得できればよいのであって小学校から高校までのテストは期末であろうと中間であろうと全て過程です。
GW明けに中間テストを受ける中高生もその場で出来が悪くてもがっかりすることはありません。
出来なかった所を改めて復習して大学受験までにできるようになればよいだけなのです。
もっとも全体的に赤点だったらそれは勉強不足か授業のレベルが合っていないかよほど体調が悪かったといった可能性が考えられますが。
…とまあそんなようなことを子供の宿題を見る母親の金切声にうんざりしながら思った次第です。
もしGWに宿題が出ていてサボっていたから宿題が終わっていないんじゃなくて考えたけど分からなかったから提出できないと悩んでいる家庭についてはそんなに悩まなくたってOK、気分転換で残りのGWは楽しんじゃってOK!GW明けたら本気出そうね!という感じでいいんじゃないですかね。