1320ページ目 文化の日と明治の日

ブログを書こうと文化の日について調べていると毎日新聞記事「11月3日に二つの祝日!? 「明治の日」併記、折衷案で動く政界」ヤフーニュースを見つけました。

明治の日?なんだそりゃ?

文化の日っていうのは文化芸術に親しむ日じゃなかったんか?と思いましたね。

 

が、wikiを見てみると文化の日というのは「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨としています(国民の祝日に関する法律第2条)。

ん?自由と平和が先に来て文化は入ってるけど文芸要素とかそういうのは一言も触れてないぞ?

文化の日は1946年に日本国憲法が公布された日と同じ日ですが憲法記念日は施行された日にあって公布された日まで憲法記念日にするわけにもいかずまず自由と平和を趣旨の先に持ってきて日本国憲法にあるように「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」文化が重視されているので文化の日ということにしたということなんでしょうか(そういうことならおハイソな文化芸術イベントだけじゃなくて生活保護とか国民の貧困とか文化の日には特にしっかり考えた方がいいんじゃないかと思いますが)。

何やら戦前は明治天皇の誕生日で大正昭和も明治節として祝日となっている歴史があります。

GHQとしては軍国日本の明治節は廃止にしたかったのかもしれませんが祝日が減るというのも国民は嫌がりそうですがその種のこともあって別の祝日として休日になるようにしたのかなと思わなくもありません。

 

さて明治の日の話ですがまあ駄目ということもないです(特に推す気もないですが)。

昭和の日は既にあって大正の日はない、昭和の日は「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」という趣旨となっています。

大正はまあ短かったですが明治に関しては武士の世が終わって文明開化で文化が大きく変わっています。

当時の和洋折衷の文化が建物等でも原型ができ今でも日本の住宅に反映されています。

洋服文化や肉食文化も明治期に生まれました。

スーツ姿のサラリーマンも牛丼も全部明治の文明開化がなかったら存在しなかったかもしれません。

文化の日制定当時の趣旨とは異なりますが現代日本の衣食住文化が明治期の文明開化が基礎になっていることを考えると明治天皇誕生日を文化の日とするのもそれはそれで相応しいのではないかなと思うのです。

 

明治の日というと日本の富国強兵、帝国主義的、軍国主義的な印象を諸外国が懸念するリスクや右傾化を懸念する層も想定されます。

明治の日そのものはともかく推進している日本会議をよく思っていないので明治の日を法律で定めるのはちょっと…という人もわりといそうな気もします。

貧富の格差が広がった時代で明治期の格差社会復活を望む既得権益層に懸念する人もいるかもしれません。

百歩譲って法改正するにしても文化の日の趣旨の部分に明治の話を追加すればよいのではないかといった声もあるかもです。

他にも審議すべき案件が多々ある中で法律で明治の日として定める必要があるかに関してはどうなのかとも思います。

選挙対策で岩盤保守層に配慮するためにやるというのも考えものです。

文化の日の本来の趣旨からすれば現代日本で最低限文化的な生活を送ることが出来ていない人たちの救済策こそやらなければならないことなのですがね。

 

とはいえ明治期の文明開化が現代日本文化の基礎になっているのは間違いありません。

衣食住で明治の文明開化からの流れにある現代の日本文化について考えてみる意味で法律で定められているか否かに関わらず明治の日というのがあってもよい、文化の日と同じ日を明治の日とするのもまあ一つの考え方かなと思いますね。