1021ページ目 クリスマス停戦は反故

プーチン大統領はクリスマスに一時的に停戦すると言いましたが結局戦闘は継続しクリスマス停戦期間は終了しました。

この停戦期間にウクライナ東部の要衝バフムトでも激しい攻防が行われました。

独裁者が嘘ばかりつくのは今に始まったことではないですがクリスマスっていつだっけ?と思い調べてみるとロシア正教でのクリスマスは昨年の12月25日じゃなくて今年の1月7日のようです。

キリスト教は主にカトリックプロテスタントロシア正教の3派が多いですが12月25日がクリスマスなのはカトリックプロテスタント現代日本でも使われるをグレゴリオ暦を採用している一方でロシア正教古代ローマ帝国の伝統通り現在でもユリウス暦を採用しクリスマスはユリウス暦に基づく1月7日をクリスマスとしています。

カトリックよりも原初のキリスト教に近くローマ帝国の東西分裂以降のキリスト教の本来の正当は我々だという自負が伝わってくるようです。

歴史を感じさせる違いですがロシアとしては古代ローマ帝国古代ローマ帝国が東西に分裂してできたピザンツ帝国→ピザンツ帝国と血縁があるとの話もあるロシア帝国→勢力範囲の大部分を承継したソ連旧ソ連の盟主で軍事経済の大半を承継したロシア連邦という世界帝国の系譜を継承する正当な東方の盟主であり黒海沿岸でローマ帝国時代から栄えたウクライナも東方の勢力圏で2000年以上にわたる歴史を踏まえて当然にロシア連邦が支配すべき地域であるというプーチン大統領の意思がクリスマス停戦の呼びかけに込められていたんじゃないかと思いました。

実際には停戦する気はなく単に宗教的にウクライナを服属させたかっただけなのかもしれません。

ただその反面で思ったのが指揮命令系統の混乱です。

停戦を呼び掛けるにしてもロシア軍では中将や少将、上級大佐といった後方で指揮をとり本来なら戦死はあり得ない指揮官が多数死去しています。

これでは現場に停戦命令を徹底させるのも難しくロシア軍自体のコントロールができなくなっている可能性もないとは言い切れません。

戦争継続はむしろロシアにとって無理なんじゃないかと思いますがクリスマス停戦を言い出すぐらいだったら汝の隣人を愛せよで戦争自体いい加減にやめて今すぐ軍をロシアに引き上げるべきなんじゃないかと思いました。