211ページ目 記録残さないのが当然?

菅首相の著書「政治家の覚悟」。

一時はネットで高値になるほど注目されたからなのか内容を一部改訂して今月20日に発売するそうです。

 

まあ8年前の内容なので内容をある程度改訂して新しくすること自体はよくある話です。

ただ公文書管理の重要性を訴える章を削っている点はいただけません。

森友学園の問題は裁判沙汰になり今もなお終わっていませんがこの種の問題の再発防止のためには公文書管理を徹底することが重要です。

代わりに官房長官時代のインタビューが追加されていますがページ数の都合で削ったとでも言うのでしょうか。

野党時代に東日本大震災対応の記録が公文書として残っていなかった件について政府があらゆる記録を残すのは当然であり残さないのは国民への背信行為と厳しく論じていますがこれはさすがにブーメランです。

もっともここで削らずそのまま載せた場合はそれもそれで森友の一件があったのにどの口で公文書管理の重要性を説くのかといった批判が出るのは想像に難くありません。

このタイミングで削除するのは不自然ですがある意味、森友学園の一件の公文書管理が問題だったことを暗に認めているから削除したのかもという可能性もあるかもしれません。

 

とはいえ公文書管理の在り方が今のままでいいはずがなく森友問題や桜を見る会等の記録も含めてあらゆる記録を残すのは当然であり残さないのは国民への背信行為です。

改訂版で該当箇所を削除したとしても改訂前の著書はすでに世に出回っており発言がなかったことにはなりません。

高値で買った人たちの中にはずっと覚えておくという人もいるかもしれません。

政治家だったら覚悟を持って著書で扱った内容から逃げることなく向き合い公文書管理の問題をきちんと解決してもらいたいものですね。