961ページ目 ツナ缶にゴキブリ混入はわずかなミスなのか

ツナ缶製造大手のはごろもフーズが下請けに製造を依頼したツナ缶にゴキブリが混入していた問題で下請け会社に1.3億円の賠償命令が出ました。

ゴキブリ混入は2016年の話でゴキブリ入りのツナ缶のニュースが報道され売り上げが減少し消費者対応で損害が生じたため下請け会社に賠償請求していました。

この件に関して下請けの興津食品側の弁護人はわずかなミスで下請けが1億円以上の賠償責任を負うのであれば下請けが委縮するといった話をしています。

 

たしかに1億円以上の賠償は中小零細の下請けにとって厳しいものがあります。

場合によっては倒産するところも出るでしょう。

ただゴキブリ混入がわずかなミスという話には違和感を覚えます。

衛生上明らかに問題で食品製造会社としては致命的なミスでありわずがなミスというのはあまりにも無責任過ぎます。

このような認識だから工場内の衛生管理が徹底されずゴキブリが混入してしまったのではないかと思わなくもありません。

 

反面で下請けに衛生管理や人材育成に必要な予算も含めた対価を支払わなかった発注元も問題はあります。

直接製造するのは下請けですが最終的な責任を負うのは発注元です。

問題が起きない発注先かどうかきちんと確認しなかった、発注後も衛生管理や人材育成で必要な支援を行わなかった発注元に巡り巡ってツケが戻ってきたとも考えられます。

大手中小企業規模に関わらず食の安全は最優先で確保してもらうとともに下請けに製造を委託する企業も下請けがきちんと食の安全を確保できるよう十分な支援を行っていく必要があると思いますね。