1390ページ目 桜島の日と噴火対策

今日は1月12日、桜島の日です。

今から110年前の今日に鹿児島の桜島で大正大噴火が起きました。

1月に噴火しましたが一回限りで終わらず9月まで噴火が続いたそうです。

それだけ長期間にわたる噴火で噴出物の量も過去最大で噴火当時島だった桜島が溶岩流により大隅半島と陸続きになり現在に至っています。

地震も同時に発生し死傷者も多数出ました。

噴火により降灰もありましたが風に乗ってなんと小笠原諸島にまで飛んで行ったそうです。

降灰が多かった地域では農作物への被害もありましたがあまりにも降灰が多過ぎて居住できない集落の居住者には政府が支援して別の地域に移住を勧めたといった話もありました。

 

110年が経ち噴火当時を知る人は少なくなりましたが今も鹿児島では噴火を想定した防災訓練を行っているそうです。

現在でも桜島火山は活動しており2022年にも爆発的噴火が発生し噴石が飛んでいます。

多少は落ち着いてきたものの活火山で油断できません。

噴火と隣り合わせの日常と言えそうですが鹿児島だけでなく日本全体が火山列島なので油断できないのは日本全国も同じことです。

富士山の噴火も懸念されていますが実際に噴火した場合の被害はどれだけ大きくなることやら。

桜島のように地形が変わるほどのマグマが噴出し交通網が寸断されたり麓の街が飲み込まれる可能性もあります。

降灰にしても桜島噴火の時のように農作物に多大な被害が生じるおそれもありますが110年前と違って電線や鉄道などが普及しており降灰が文明社会に与えるダメージはより大きいものがあります。

サツマイモは比較的降灰の被害が少なかったそうですがそういえば政府が有事の際にサツマイモの転作要請を出せるようにする法案を提出するそうですね(毎日新聞記事「政府が食料確保指示の新法提出へ 危機下にサツマイモへ転作要請も」)。

戦争発生で食糧の輸入が滞って戦時中の日本みたいにサツマイモを食べて生き延びざるを得ない環境になるリスクもありますが噴火で農作物に大ダメージが発生するリスクも考えたら火山灰が降り積もったシラス台地でも育つほど強く栄養価も高いサツマイモの生産を奨励するのも一案でしょうね。

しかし町中に降り積もる灰の処分はどうしたものか。

そのあたりも捨てる場所に困りますが結局政府としては海洋投棄を認める方針を打ち出しました(読売新聞記事「富士山の噴火時、首都圏の火山灰を海洋投棄…政府が指針で容認へ」)。

風向きだとか噴出量にもよりますが都心でも10cmぐらい積もるリスクがあるそうな。

300年前の富士山噴火と同等規模の噴火だと約5億立方メートルにも及ぶ火山灰が発生するとの予測もあります。

1億立方メートルで東京ドーム80杯分と言われていますので5億立方メートルだったら東京ドーム400杯分ですかね。

なんかもう途方もない量ですが海洋投棄して魚介類が大量死滅したといった話は江戸時代の古文書とか残ってたりしませんかね。

江戸時代の人たちは火山灰をどう処分したのかよくわかんないですが処分の顛末だとか社会的影響だとかを書いた日記とか残っていれば多少は参考になるかもしれないですね。

電力も降灰で太陽光発電量が減ったりしないか心配になってきますがそういえば桜島とか降灰がある地域での太陽光発電だとかパネルの清掃だとかどうしているんでしょうか。

そのあたりのノウハウも全国で共有できればよいのですが。

地震津波も非常に怖いですが噴火もやはり怖いものがあります。

鹿児島だけでなく東京など他の地域でも噴火を想定した防災訓練を行う等、全国各地にある火山の噴火に備えていくのも重要と言えそうですね。