1281ページ目 炊き立てご飯に注意?吉田屋の食中毒弁当の原因

八戸の老舗弁当店吉田屋の弁当で発生した食中毒の原因ですが熱々の炊き立てご飯が原因だったかもしれません。

青森テレビ記事「吉田屋「温度測定を怠っていた」「30℃以下の納品指示が50℃程度までにしか冷却されていなかった」岩手の外部業者に委託のご飯が指示温度より高い温度で納品か “吉田屋”弁当で集団食中毒問題」ヤフーニュースによると吉田屋は弁当で使うお米の炊飯を外注していてその外注業者が本来なら指示通り30度以下まで冷まして納品しなければならないのに不十分な冷却で50度の状態で納品されたとのことです。

 

お弁当作りでご飯は炊き立てで熱々の状態のままいれるか冷ましてからいれるか悩む人もいるかもしれないですが食中毒対策を考えると冷ましてからいれるのが正解となります。

農水省記事「お弁当づくりによる食中毒を予防するために」によるとご飯に関してはまずしっかり加熱して熱で殺菌する、水分が多いと細菌が増えやすくなるので水気を切り水分少な目なおかずにする、そして「冷やしてから詰めましょう」とあります。

冷ましてから詰めるのが今回の事例のポイントですが解説には「ごはんやおかずが温かいうちに盛りつけてしまうと、蒸気がこもって水分となり、傷みの原因となってしまいます。」とあります。

こもった蒸気が水滴になってそこで加熱しても殺菌できなかった黄色ブドウ球菌の毒素やセレウス菌が増殖してしまったのではないかと思えてきます。

 

指示に従わず熱々の状態で納品した下請け業者は下請け報酬が少なかったので人手不足でやっつけ仕事になったのか元からいい加減な仕事だったのかどうかは不明ですが食べ物を扱う業者として食中毒が起こる過程を知らなかったはずがなくこれはさすがに問題です。

業者に対する取材で「Q.米の温度管理などはどうなっていた?A.そこも言わなければいけないんですか?完結してからだと思いますけど。」とありましたが米の温度管理が核心なわけで当然にきちんと最終消費者に説明してもらわなくてはなりません。

特に黄色ブドウ球菌とか30度以下にしておかないと増えやすくなるのですがそれも踏まえて30度以下で納品してねという指示だったと思いますが。

「完結」の意味が不明ですが吉田屋に対する処分が完結してからということですかね?たしかに弁当を製造販売したのは吉田屋です.。

規程の温度以下まで冷まされていないご飯を使えばどうなるか想像できなかったのか検品がいい加減でノーチェックで使ってしまったのか不明ですがなぜ食中毒のリスクを増やしそうなご飯を使ったのかは気になるところです。

こちらも人手不足だったり教育不足だったりして品質管理が行き届かなかったんですかね。

とはいえ下請け業者とて素人じゃあるまいし食中毒が発生するリスクを上げるような仕事をした下請け業者の責任も看過できません。

吉田屋にご飯を納入した業者はきちんと説明をするとともに吉田屋も下請けの業務がどうなっているか把握できていたのかどうかに関しても説明してほしいと思いますね。

 

 

このようにきちんと食中毒対策をしないと深刻な被害が生じるリスクが増えますが秋の行楽シーズンということでお弁当を作ってハイキングに行く人もいるかと思います。

上述の「お弁当づくりによる食中毒を予防するために」には「お弁当を安全に美味しく食べるために 食中毒の大原則は「つけない」「ふやさない」「やっつける」」とありこの点を意識しておくのがよいかもしれません。

「つけない」というのは細菌をつけないという意味できちんと手洗いをする、お弁当箱や調理器具及び食材をよく洗う、といった対策になります。

「やっつける」というのはしっかり加熱するという意味で加熱すると死滅する細菌に関してはしっかり加熱して殺菌するという対策になります。

ノロウイルスだったら90度で1分半以上が目安だそうです。

前日のおかずとかも再加熱したほうがよいとのことです。

「ふやさない」というのは上述の水分による最近増殖の話でお米はもちろんおかずの汁気もしっかり切る、水分の多そうな食べ物は入れない(カットフルーツとかいれるお弁当もありますけどいっそのこと果実のまま持って行ってそのままかじりつくなり現地でカットするなりしたらいいんじゃないかと思わなくもありません)といった対策になります。あと30度から50度とか細菌が増えやすい温度でもあるのでこれも冷蔵保管が大事になってきます。

弁当による食中毒は今回の吉田屋の話に限ったことでなく一般家庭でも起こり得ることなのでお弁当をつくるときは気を付けたいものですね。