1019ページ目 マクドナルド値上げ

1月16日からマクドナルドが値上げします。

ハンバーガーが150円から170円、チーズバーガーが180円から200円、ビッグマックが410円から450円、と約8割が値上げされます。

なおセット商品もそれぞれ10円から20円の値上げになるとのこと。

90年代末期の時代は最悪の不況でこの時代のハンバーガーは65円でしたがそこからすると2.6倍です。

賃金はずっとほぼ据え置きで90年代とGDPはそこまで大きく変わらない日本ですが物価だけは上がってしまいました。

当時よりも円の価値はずっと低くなり小麦や牛肉といった輸入に頼る食材の調達で不利になったのは否めません。

薄利多売型のビジネスモデルのファストフードチェーンとしては規模の経済性追求による大量購入を以てしても仕入れ価格を下げられず価格転嫁せざるを得なかったのでしょう。

ただ人への投資、賃上げ原資確保も重要です。

外食産業は低賃金でブラック労働が横行する、実際マクドナルドも10年以上前の話になりますが名ばかり店長訴訟というのがありました。

店長は管理職なので残業代は支払わないといった話ですが実際には管理職としての権限はなく名ばかりの管理職だったことからマクドナルド側が敗訴しています。

またブラック労働も問題ですが近年ではバイト人材が集まらないという問題もあります。

少子高齢化で若い世代がどんどん減っている中で外国人労働者が来日しない状況では待遇改善で人材を集めるしかありません。

さすがに人件費を切り詰めて利益を出すビジネスモデルにも限界が来たのでしょう。

マクドナルドに限らず同様のビジネスモデルの会社で値上げがさらに相次ぎそうですがその分社会全体で賃上げがないと生活は苦しくなるばかりです。

毎月勤労統計調査で昨年11月の実質賃金が3.8%下落しましたが8年半ぶりの下落幅です。

スタグフレーションが加速していますが大企業だけでなく中小企業も含めてベースアップ中心の賃上げが望まれます。