1193ページ目 大学配置、地方の実情見て

今日の朝刊日経記事「大学配置、地方の実情見て」についてちょっと思うところがあります。

金沢工業大学の総長で地方の私立大学が主に加盟する日本私立大学協会副会長や中教審臨時委員も歴任したという黒田壽二(としじと読むそうです)氏の大学配置についての主張の記事ですがその内容を読んで地方の大学経営者がこういう考え方だから地方の大学も地方自体も過疎化が進むのではないかという気になりました。

 

としじいの主な主張は以下の通りです。

地方は仕事がなくて都会に若者が出ていくが都会の大学がカネにものを言わせてたくさん学部を作っているので地方の大学はやっていけないし地方も衰退する。

地方創生会議とか都会の偉い人ばっかりで地方の実情が反映されていない。

大学の設置で規制緩和して800校まで増えたのは国が悪い。国立大の定員を減らせ。

大京大以外の旧帝大早慶も定員を減らせ、そうすれば地方の下位の大学に若者がくる、地方の定員割れした大学なら少人数教育ができる。

といった内容でした。

 

まあ大学が増えすぎたのは実際その通りで人口が減るのに学校だけ増やしたって存続できなくなるのは当たり前の話です。

ただ職があるから若者が都会の大学に行ってしまうと言われたって現実問題としてまともな給料を貰える企業に入社するにはそれなりの大学に入らないとなかなかエントリーシートが通りにくいわけで地方のFランではよほど本人が光る何かを持っていない限りなかなか厳しいです。

国立の定員とか減らせというのも私立は学費が高いので困ります。

旧帝とか早慶を減らせば下位の大学でも学生が入ってくるとかつまり自力で上位の大学と同等の評価を得るのが難しいと言っているようなものでかなりレベルが低い話です。

早慶や旧帝と言っているところがポイントで金沢大学あたりとか次のランクの大学についてはどうなんだろうなと思いますがその辺は我田引水な印象を受けました。

というかとしじいは1938年生まれで1980年に金沢工業大学の理事長になり1992年から学園長総長になって85歳の現在も現役で大学経営者をやっています。

何で地方から都会に若者が出ていくかって地元にいても地元の偉い人の関係者でもない限り先が見えているという面もあります。

としじいに金沢工業大学内はもちろん金沢市や石川県内で異議を唱えられる人はたぶんいないでしょうね。

こういう人が地方の政治経済文化を牛耳っていて我田引水なことばかりやっている現状がずっと変わらない地方がさらに過疎化が進んでいくのですがきっととしじいは気付いていないでしょうね。

もう裸の王様です。

地方の大学は長年にわたって創立者創立者一族が独裁的に運営している事例が多々ありますが大学配置、地方の実情見てということなら我田引水の創立者一族が牛耳る大学が地方に多いことを踏まえて対応したらいいんじゃないかなと思います。