電機大手のパナソニックが太陽電池の生産から撤退することになりました。
赤字が継続し販売も国内中心で国際競争力の向上が見込めないためです。
もともとパナソニックの太陽電池事業は三洋電機が中心となっていた事業でした。
三洋電機といえば高度経済成長時代に成長し電機大手の一社として有名でしたが00年代に経営が傾き紆余曲折の末、同じ関西発祥のパナソニックに買収されました。
半導体や家電などで不振が続いた三洋電機でしたが唯一競争力があったのが電池事業で自力再建を行おうとしていた時期には三洋電池になるのか?などと言う人もいたものです。
中韓の追い上げで競争力を失っていく家電大手ですが太陽電池事業すら負けることになろうとは自力再建しようとしていた三洋電機の旧経営陣も買収したパナソニックの旧経営陣も予想していなかったかもしれません。
10年後の現状を見る限り三洋電機買収は失敗だったのではないかと思います。
ただ三洋電機自体はけっこういい製品を作っていました。
自宅でまだ三洋電機製の電子レンジを使っていますが20年以上前のものです。
もう買い換えましたが冷蔵庫と炊飯器も20年近く使い続けました。
家電部門は中国のハイアールに継承されましたが三洋電機の技術力はハイアールが家電世界大手になるのに貢献しています。
パナソニックの低迷を見ると技術がどんなに優れていても結局は経営者次第なのだろうと思います。
競争力があった事業を大金をはたいて買収したのにそれを駄目にしてしまうようではリストラ後の先も再度のリストラが続き最後には三洋電機のように跡形もなく消失してしまうような気がしてなりません。
10年後のパナソニックはどうなっているでしょうか?