1471ページ目 川勝知事、辞意表明

静岡県知事の川勝氏が突如辞意を表明しました(FNN記事「【速報】川勝知事が突然の辞意表明 “職業差別”発言で会見 知事の対応に怒号に近い呼びかけも取材現場は大混乱」ヤフーニュース)。

昨日の静岡県庁の入庁式で「実は静岡県、県庁というのは別の言葉でいうとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです。ですから、それを磨く必要がありますね」との発言が職業差別だとして大炎上し抗議の声が上がっていました。

川勝知事は職種が違うと言っただけ、発言を切り取って批判するな、全体の趣旨を見ろ、と言っているものの結局6月の議会で辞任すると言って質疑を打ち切っています。

 

たしかにこの発言は問題です。

全体の趣旨からすれば県庁職員はもっと勉強しろ、頭を使えという話なのですがそれを言うためにわざわざ農家の人たちを例えに出す必要があったのか?

他の人たちとは違う選ばれたエリートだから誇りを持てという意味だったとしてもこの発言からは選民意識を感じた人もいたかもしれません。

県庁という様々な人に奉仕する立場の人がそういう選民意識で仕事にのぞむのはよくないですね。

入庁式の挨拶で県庁職員の心構えを説くにしては不適切な内容です。

それに農家の人たちは県庁と違って頭を使っていない単純な肉体労働だという認識を持っていることが川勝知事から伝わってきますがそもそも農家の仕事を完全に誤解してます。

野菜を売るのだってマーケティング4Pをしっかり構築しないとなかなか売れませんし牛の世話だって生き物ですから微妙な変化に気付かないと世話できません。

モノづくりも製品開発から品質管理でどこの企業も非常に苦労しているのを理解していなかったんでしょうか。

小売業や農業、製造業がただ汗を流すだけの頭を使わない単純労働だと思ったら大間違いです。

静岡県も様々な産業がありますがそういう上から目線で果たして産業振興ができるのか?

県内の各種産業をきちんと理解していればそういう発言は本来でてこないはずなのですが川勝知事が頭脳・知性を磨いていない証拠です。

頭脳・知性を磨いていない人が何を言っているんでしょうね。

 

元々川勝知事は以前から失言が多く昨年にも不信任決議案が出され辛うじて否決されたものの次に不適切な言動があったら辞任すると言っています(読売新聞記事「川勝知事「切り取り報道のせい」から一転辞意…静岡県に「おごった考え」など批判430件」)。

ここで踏みとどまってもまた不信任決議案が出されたらさすがに辞任せざるを得なかったでしょうね。

何せ自分で次に不適切な言動をとったら辞めると言っているんですから辞めないと知事に二言ありということになります。

昨年の時点でも1票差ですしもう今度という今度は無理だと思ったので先手を打って辞任を表明したんでしょうね。

 

とはいえ6月というのがね。

6月30日がボーナスの支給日ということでそれまでに辞めてしまったらボーナスがもらえません。

引継ぎや残務処理もあるので3か月猶予がほしいといえばそれはそれでもっともな話ですがボーナスの返上ぐらいしたっていいだろうと思いますね。

川勝知事の後任に誰が当選するのかは不明ですが川勝知事を反面教師にしてしっかり頭脳・知性を磨き県政に取り組んでほしいと思いますね。