今さらかよ…と思いましたがまあその通りです。
国会答弁で岸田首相は花粉症は我が国の社会問題と言っています。
今後は閣僚会議で省庁横断の対応をするとのことです。
花粉、特にスギやヒノキの花粉によるくしゃみや目のかゆみといった花粉症で毎年2月から4月ごろまで春が地獄の季節になる人も大勢いて日本では約3000万人もいるといった試算もあります。
経済損失もパナソニックが2020年に行った「社会人の花粉症に関する調査」によれば1日あたり2215億円、2か月で約13兆円にも上るといった状況です。
花粉症は戦後復興に伴う森林伐採や住宅需要のため加工しやすく育ちやすい杉の木が好んで植林されましたが30年ぐらいたってスギ花粉を大量に飛散させるようになったのが原因と言った話があるもののまさか昔の人も子供や孫世代がくしゃみや目のかゆみで毎年春が辛くなる社会問題になるとは思いもしなかったでしょうね。
根本的には花粉を飛散させるスギやヒノキを切って別の花粉を飛散させない木に植え替える対応が必要になりますが木材に関しては伐採費用や林業従事者の不足もあって伐採して新しく花粉を出しにくい木を植えるのもなかなか進まない状況です。
ただ一方で円安で海外からの木材輸入が高くなってきたことや日本の木材の品質の高さが認知されるようになればスギ木材の輸出で稼げるようになりつつ植え替えもできるかもしれません。
2020年の時点では日本の木材輸出は357億円に過ぎませんが2012年以降は増加傾向にあります。
伐採して植え替えるにしても一気に行うと森林減少でCo2の吸収量にもかかわってくる面があり徐々に行っていかざるを得ないのですが花粉症の薬代や運転中のくしゃみによる交通事故、薬の副反応による眠気で仕事の能率が下がる分の損失等も考えると今世紀中には何とか解決したいものですね。
それにしても今更感があるのですがマスク着用規制が緩和されたのにまだマスクをしている人が大勢いるあたりに単にコロナだけでなく花粉症の深刻さを岸田首相もようやく実感したのかもしれませんね。
今年は10年に1度レベルの大悲惨の花粉症ですからかなり辛いものがあります。
コロナのようなパンデミックも恐いですが死にこそしないものの毎年発生する花粉症対策も進めていくことが望まれます。