1055ページ目 高速道路は21世紀の間ずっと有料になります

まあだいたい想像はついてましたけどね。

高速道路の無料化ですが最長で2115年まで有料化する改正案が出てきました。

元々高速道路は建設費に上乗せして利用料金を徴収し回収し終えたら無料化するということで2065年がその無料化の目標年となっています。

東名高速道路とか太平洋ベルト沿いの高速道路は交通量から考えてもうとっくに回収して余りある状況ですが一方であまり交通量が多いとは言えない地域にまで高速道路をあまねく通した結果としてコスト回収は困難化、さらに高速道路も建設から50年も経てば老朽化し大規模修繕が必要になりその財源も確保が必要になってきます。

今2023年ですが2065年まで42年、この間に場所によっては建て直しに匹敵する規模の大規模修繕工事も発生することを考えると42年という無料化の目途の時期が迫ってきたので改めて無料化を先送り、事実上無料化は絶対にやらないという意思表示を政府は示しているのでしょう。

何というか空手形をつかまされた心境ですが今後の人口減少で特に過疎化した地域の高速道路は利用者が少ないわりに維持費だけかかるといった状況も想定されます。

同じことが鉄道でも起きていて特に北海道では赤字路線が次々に廃止されていますがそれだったら高速道路はどうなるんでしょうか。

こちらも今世紀中に利用料が少ない赤字の高速道路に関しては廃止すべきといった声も出てきそうです。

とはいえ高速道路というだけあって高速ですから速度制限が厳しい一般道路しか使えないと物流は厳しい、地方からの農水産品が都市部に鮮度の良い状態で届かなくなる懸念もあったりして単純に交通量だけを基準に廃止するのも難しいものがあります。

ただそれも限度はあって物流への社会的影響も加味して算定した収支が赤字なら廃止もやむを得ないという声も出てくる、震災や豪雨で寸断された鉄道が復旧コストや維持費を賄えずそのまま廃線という流れもあるので高速道路に関しても災害が発生しあまりにも復旧コストが高額な場合はそのまま撤去という流れもひょっとしたら出てくるかもしれません。

地方移住の話は色々ありますがテレワークだけどたまに都市部に出社するという人でも鉄道網や高速道路網がその地域で将来的に維持されるかどうかも考えておくのもいいかもしれませんね。