612ページ目 トルコリラ

久しぶりにトルコリラの相場を見たらとんでもなく安くなっていました。

1リラ9.61円だそうです。

2017年あたりは1リラ30円台近辺でしたが2018年に急落して1リラ20円割れ、2020年には1リラ15円割れ、そして現在になって1リラ10円を割りました。

もともとトルコは成長が期待されていた新興国でリスクは高いものの金利もけっこう高くトルコリラはハイリスクハイリターンな投資家から好まれる通貨でした。

ただ2018年には米国人牧師の拘束問題で米国を敵に回すといった問題が懸念されトルコショック発生、その後は金利を24%まで引き上げるも景気の懸念もあって大きくは回復せず2020年にコロナ禍発生、そして現在、エルドアン政権の意向でインフレ状態なのに利下げをし急落するに至っています。

何やらインフレ対策のため利下げするといった相場のセオリーとは真逆のことをやっているわけですがこれはもう本当に予測不能だったでしょうね。

サプライズで急落するのも理解できる気がします。

エルドアン政権はいったい何がしたいのかさっぱりわかりませんがこういう予測不能な国への投資は通貨にしても株にしても改めてリスクが高いと思いますがちょっと私は敬遠したいですね。

 

…でもこういう不安定な国ともビジネスをする、1リラ9.61円でトルコ産の製品を買うチャンスを生かしてリスクをとりにいく企業もあったりします。

業務スーパーでも野菜ジュースとかトルコ産の商品を見かけましたがトルコは元々そこそこの品質の製品を製造できる国です。

安くても高品質を要求する日本の消費者に対応するには円安ドル高で輸入環境が悪化している状況だと日本よりもっと大変なことになっている国を見つけて取引を行っていかざるを得ないんでしょうね。

とはいえトルコリラの不安定さを考えるといつまでトルコ製品を日本に安く輸入できるかは不明です。

まあここ5年の傾向を見ているとずっと下落傾向ではあるのですがエルドアン政権が不人気のため倒れまともな経済政策を行う政権になれば上昇相場に転ずる可能性もありその場合はトルコからの輸入は円安傾向が続くと日本にとっては不利になります。

相場の予想は難しいですが来年、というか一か月先はどうなっているでしょうか?