452ページ目 スポンサーの権利。大事にしないと

オリパラの観客の有無をめぐり議論が起きていますが組織委員会事務局長の武藤氏はスポンサーに割り当てられるチケットに関してはスポンサーの権利のため制限しない旨のコメントを出しています。

オリンピック開催には莫大なカネがかかり税金だけでは足りずスポンサーがオリンピック開催のため協賛金を出しその見返りに広告枠の割り当てやチケットの割り当て等がスポンサーへ提供されます。

何でもかんでもカネの話ばかりで嫌になりますが平時であればやむを得ない点はあります。

ただコロナ禍の現在にそれをやるのは果たしてどうなのかというと感染拡大防止の観点から一定の制限も必要ではないかと思います。

そもそもカネを出したというならおととしの抽選でチケットを購入した一般客はどうなるんでしょうか。

そちらは返金対応ということならスポンサーに関しても割り当て分のチケット相当の金額を払い戻して観客制限という形も検討すべきです。

スポンサーだからと言って特別扱いをするなという反論が想定されますがここでスポンサーの権利をどれだけ論理的に擁護したところで一般国民の感情を無視したやり方は反発を招くだけです。

さらに言うならそこまでして割り当てチケットの権利行使をしたスポンサーは企業イメージが悪化して業績に影響が出るおそれもゼロとは言い切れません。

そもそもオリンピックスポンサーになるのは広告宣伝と企業イメージの向上が目的だとすればここでオリンピックスポンサーとしての権利にこだわれば本末転倒です。

組織委員会の認識はスポンサー割り当てチケットの制限はしないということですが当のスポンサーはどう思っているんでしょうか。

現在株主総会のシーズンですがコーポレートガバナンスコード原則3-2やSDGs目標3に照らして考えればコロナ下でのオリンピック開催をスポンサーがごり押しすることに関してちゃんと説明してほしいものですね。