182ページ目 おじいちゃん・おばあちゃん

今日は敬老の日です。

毎年、総務省統計局は全国の65歳以上のおじいちゃん・おばあちゃんの人口比率をこの時期に公表していますが今年の9月15日時点の人口推計では高齢化率28.7%と過去最高を更新しました。

少子高齢化の時代なのでこの傾向は想定通りです。

 

…が、少子化に歯止めがかからず全国の出生数はとうとう90万人を割りました。

団塊の世代の次に人口が多い氷河期世代が40代に入り出産が減っている上に待機児童問題や教育費問題、お金の若者離れ等々、子供を産み育てる環境は厳しい状態が継続し若年人口が増えないことが分母と分子の関係で高齢化率をより押し上げていると言えます。

 

これを受けて政府も不妊治療助成や地方などの地域限定で60万円を上限にした新婚生活補助金事業を強化するといった対応を検討していますがそもそもコロナで婚活どころでなくなった人も多く婚姻数が増えにくい状況にありここでもコロナ禍の影響が生じています。

戦中は産めや増やせやという政策がありましたが価値観が多様化した現代でその種の政策を行うのも難しいものがあります。

 

このような状況が続くと高齢化率は遠からず3割越えとなりますがいっそのこと高齢者の定義を変更する、65歳以上を高齢者とする定義を改め75歳以上を高齢者として定義づけ年金も原則75歳からの支給へという流れにするといった話も出てくることでしょう。

実際社会保険関係でもなるべく年金の支給開始年齢を下げたいという意向が政策にも現れています。

 

もっとも最近のおじいちゃん・おばあちゃんは現役で働いていて見た目も50代とそう変わらない人も少なくなく再生医療アンチエイジング医療の発展で年齢は高齢でも健康年齢は中年という人も出てくることでしょう。

「高齢者」とは年齢の高い人をいう言葉ですが「おじいちゃん・おばあちゃん」の定義はどうなるのか?「高齢者」=「おじいちゃん・おばあちゃん」とならない時代がいずれやってくるのではないかと思わなくもありません。

さすがに10年程度でそこまで実現するかというと難しいそうな気もしますが若返りが実現した社会において敬老の日はどうなっているのでしょうね…