1488ページ目 イスラエル、イランに報復の報復?

イスラエルがイランにミサイル攻撃を行ったそうです(日経記事「イラン領内 複数の爆発 現地報道 イスラエル報復か」)。

なお今のところイスラエル政府とイラン政府からはイスラエルによる報復攻撃か否かについて公式発表がなく状況がどうなっているのか不明です。

 

ただ米国のABCニュースによると米国政府がイスラエルのミサイルがイランに着弾したことを認めたと言った報道があります。

またイスラエルはただちに報復はしないと言いつつ米国に報復を事前通告したとの話もあります(朝日新聞記事「イスラエル、イランにミサイル攻撃 米側に事前通告と報道」)。

イスラエル以外にもシーア派イスラム教徒が中心のイランはスンニ派系過激派テロ組織のイスラム国と敵対しておりイスラム国の残党が暴れた可能性も考えられなくもないですがイランにミサイル攻撃をするような国、できる国、為政者が報復したいと思っていそうな国といえば状況的にイスラエルしかありません。

やはりイスラエルが報復の報復を行ったのでしょうか。

 

イスラエルによる報復が事実なら報復の報復の報復で戦争が発生する可能性も否定できません。

イスラエルによるシリアのイラン大使館空爆が4月1日、それに対するイランによる報復でイスラエル領内にドローン攻撃が行われたのが4月13日、このイランによる報復に対する報復として行われたのが4月19日のイスラエルによるイラン領内の空港や軍事施設及び核施設に対するミサイル攻撃ということになります。

そしてイランは4月13日に行った報復攻撃についてイスラエルが報復の報復を行った場合は大規模な報復を行うと言っています(毎日新聞記事「「問題はこれで終わった」 イラン代表部、攻撃は今回限りと示唆」)。

イスラエルが再び過ちを犯せば、イランの対応はかなり厳しいものになるだろう」とのことですが一週間も経たずに報復の報復が行われたわけですからメンツにかけてイランは報復の報復の報復を行うかもしれません。

 

報復の報復の報復の…と続いていくと幕引きが見えなくなりますがイスラエル国民もそれを分かっていたからイランに対する報復に反対する声が多かったのでしょうが(朝日新聞記事「「同盟損なうなら反対」74% イランへ報復、割れるイスラエル世論」為政者がゴリゴリの右派ではどうにもなりませんね。

「わからない」も除いたら報復すべきと考える人は26%未満になりますがこの4分の1未満の右派が岩盤支持層だったりカネをたくさん持っている人だったとしたら民意をねじまげ国際社会の報復自制の声をふりきって早期の報復を行うこともありうるでしょうね。

 

本当の本当に核施設を狙ったということであればとんでもない暴挙ですが第三次世界大戦勃発なんて冗談じゃありません。

両国には強く自制を促す必要があると言えます。

とはいえ宗教が関係してくると誰が何を言っても無理、イスラエルとイランは不倶戴天で双方が無視できないほど多大な被害を受けて当分他国に攻撃できないほど疲弊しない限り止まらない可能性もあり得ます。

こうなってくると巻き添えを食らうリスクを避けるぐらいしか自衛手段はありません。

 

そもそもの発端はイスラエルによるシリア国内のイラン大使館空爆が原因でした。

隣国への攻撃に加えて他国の大使館を攻撃すること自体あり得ないです。

イスラエルとイランは間にイラクとシリアを挟んでいてイスラエル陸軍とイラン陸軍が直接干戈を交える可能性は現状ではそこまで高くないかもしれません。

ただしクルド人武装勢力が猛威をふるい無政府状態になっているイラク北部でクルド人武装勢力と話をつける、かつ実際に空爆を受けたシリアと共同戦線をとるならばイランVSイスラエルの戦車部隊が衝突する可能性もゼロではないですが。

報復合戦は基本的に空軍、ミサイルやドローン攻撃の応酬だとか双方が敵国内に侵入させた工作員によるテロ攻撃がメインとなってきますが怖いのはイランとイスラエルだけでなく第三国で双方の大使館その他関係施設だとか要人に対するテロです。

シリアはイランと緊密だったから攻撃されましたが双方が双方の敵国に親密だと判断された第三国はテロ対象となり得るし軍ではなく右派の狂信者が勝手にテロに動くとも限りません。

大丈夫なんですかねパリ五輪とか大阪万博は。

五輪は平和の祭典だし戦争中の国家の参加はお断りすべき、万博にしたって「いのち輝く未来社会のデザイン」を理念に謳ってますし命の輝きを奪う戦争を行う人たちが参加するのは不適切です。

パリ五輪と大阪万博にはイスラエルとイランの双方が参加予定となっていますがロシアを出禁にした件と整合性もとれません。

政府はイスラエルをロシアと同列に扱うべきでないと言っていますが(毎日新聞記事「自見氏、イスラエルの万博参加に前向き 「ロシアと同列に扱えず」」さすがに先に手を出した挙句に国際社会の制止を無視して報復の報復を行うような極めて野蛮な国に何もペナルティを科さないというのもおかしな話です。

ロシア同様人類に対する暴挙は看過できません。

というか万が一にも爆破テロでイランやイスラエルの選手やパビリオンの近くにいた第三国の一般人が犠牲になったらどうするのか。

第三国の一般人が犠牲になったとしてもそれは聖戦なので仕方がない、尊い犠牲になった方々は天国に行けるだろうと本気で考えるような危ない人たちには何を言っても無駄です。

何せ教義のためなら戦争すら厭わない何でもする人たちですから用心に用心を重ねざるを得ないのです。

私はカネもないので五輪にも万博にも行きませんがイスラエルとイランの関係を考えると当面の間、両国の関係者だとか関係施設にはよほどの事情がない限り近づかないのがよさそうです。

とにかくイスラエルとイランの報復合戦が激化し第三次世界大戦に発展しないことを祈るばかりです…

 

 

 

 

 

 

1487ページ目 写本で重文、原本なら国宝?

春にしては暑い日が続きますがそろそろ桜も散る時期になりました。

綺麗なんだしもっと長く咲いていればいいのにと思う人は昔からいて「花ちらす 風のやどりは たれかしる 我にをしへよ 行きてうらみむ」(素性法師)と詠む和歌があります。

桜を散らす風がどこから吹いてくるか誰か知ってるか?もし知ってたら教えて、文句言ってやる!的な感じの意味になります。

ただその一方で桜は潔く散るからこそ価値があるし散らない桜というのもまた興ざめだといった話も昔からあるものです。

「のこりなく ちるぞめでたき 桜花 ありて世の中 はてのうければ」(読み人知らず)と詠む和歌があって意味は桜はきれいさっぱり散ってしまうからよい、もし散らずにずっと咲き続けたら嫌になってしまうという意味です。

まあたしかに春夏秋冬ずっと咲き続けていたら目が疲れそうですね。

散った桜の花びらって掃除が大変だったりしますが春以外の季節も新たにつぼみを付けて咲くとしたらけっこう手間です。

 

今回取り上げた和歌ですがどっちも出典は古今和歌集です。

平安時代に選りすぐりの名歌を勅撰和歌集として編纂したもので1000年以上にわたって詠み継がれています。

平安時代から現代まで様々な文学者による解説や注釈もあって新古今和歌集を編纂した藤原定家古今和歌集の注釈書を執筆しています。

まあ「新」を編纂するぐらいですから元祖の古今和歌集の方もきっちり読み込むでしょうね。

さてその注釈書の原本が藤原定家の子孫である冷泉家の蔵から発見されました(毎日新聞記事「藤原定家直筆の「古今和歌集」注釈書を発見 専門家「国宝に値」」ヤフーニュース)。

写本が国の重要文化財に指定されるほど貴重なのですが藤原定家執筆の原本は長らく行方不明だったのです。

京都も応仁の乱明治維新の混乱があって重要な書物類が焼失することもよくある話ですからもう出てこないと多くの人が思っていたことでしょうね。

蔵の中で130年間ずっと眠っていたそうですが130年前というと1894年、明治時代で日清戦争をやっていたあたりでしょうか。

太平洋戦争敗北やバブル崩壊の混乱も失われた30年もずーーーーっと蔵の中に保管されっぱなしというのも感慨深いものがあります。

たしかに写本ですら重文なら原本は国宝に指定しないとバランスがとれませんね。

藤原定家本人の筆跡で紙も平安時代末期から鎌倉時代初期の藤原定家が生きていた時代のもので原本であるのは確実とのことです。

しかも本人が文章を推敲した形跡まで残されていて文章の訂正箇所だとか付箋の跡もしっかり残っているそうな。

当時は消しゴムや鉛筆なんて便利なものはありませんでしたし書き損じとかもありそうですがさぞや大変だったでしょうね。

墨に和紙ですから間違ったら余白に正しい内容を書いて訂正したり書き損じた箇所に付箋を貼って正しい内容を書き直したり色々面倒です。

900年前の書物が残っている、伝説級の歌人直筆という点でも十分国宝に値しますが本人の苦心惨憺の形跡まで残っているとなるとこれはすごいことです。

 

生原稿を残した藤原定家さん、かなり激情家でプライドが高く人を見下すかなり面倒な人だったようですが一方で相手が身分の高い格上の相手でも忖度しない人だったようです。

偉い人の勘気を被って謹慎を命じられたこともあったそうですが訂正した箇所の訂正する前はいったい何が書いてあったんでしょうね。

けっこう物騒な事がさらっと書いてあったりしてね。

そのあたりも現代の科学だったら付箋の下に何を書いたのかもX線か何かで墨を分析して書いた内容を特定できるかもしれませんが900年後に推敲前の内容まであれこれ研究される件について本人だったらどう思うでしょうね。

まあ死んだ後のことなんぞ知るか!と思う人もいますが定家さんの場合は明月記という日記を実に56年間も続けています。

そんな年数ブログで継続している人なんて見たことないです。

といってもブログは2000年前後に登場したサービスで50年どころか30年も経っていないので当然と言えば当然ですが。

藤原実資さんの小右記も後世に当時の有職故実を伝える貴重な資料、意思決定だとか儀式典礼祭祀など各種業務執行の際の前例としての価値があったわけですが実資さんと同じく定家さんも子孫のために当時の有職故実を日記として残したとの話もあります。

死後に本人の文章が広く伝わることは想定していたと考えるのが自然でしょうね。

しかし見られるのは身内だとか一部の弟子限定だと思っていた、原本があまりにも貴重過ぎて四散して他家の家宝にされてしまうことだとか訂正箇所まで研究されることまではさすがに想定していなかったはず。

もし本人が生きていたとしたら手間がかかっても別の紙に書き直した、見られたくない訂正箇所満載の原本に関しては死ぬ前にきっちり焼却処分して祐筆に書かせた写本しか残さなかったかもしれません。

大臣には届かなかったとはいえ正三位中納言、立派な公卿、雲の上の人ですし祐筆も紙も墨も十分用意できたでしょうにね。

全く死んだ後も油断できないものです。

 

まあ定家さんみたいなものすごい伝説級の文化人でなくても身内や弟子だとかに日記の類だとか文書類を残していくのであれば訂正箇所に関しても探られる可能性もないとも言い切れないですね。

作家や漫画家だったら未発表原稿が残ってないかだとか一般人でも何も遺産の処分について生前に話すことがなかったが遺言らしきものが残っていないかとか伝統芸能関係で口伝だけでは心配だったので何か文章の形で重要なノウハウの類が残っていないかとか色々ですかね。

残すものはちゃんと残すとして後世に残して不特定多数の誰かに見られても恥ずかしくないか。

PCで下書きを残すんだったらその下書きは読まれても問題ない内容か。

自分でも存在を忘れているような文章類は残ってないか。

紙で残すんだったら訂正箇所だとか消しゴムで消した跡だとかも調べられてあれこれ想像される、邪推されるリスクも考えておくのもいいかもしれないですね。

 

ああめんどくさい、そういうのも色々考えた末に全部ちゃんとやったらきりがないので清書せず推敲跡が伝わってくる原本が残ってしまったのかもしれませんね。

 

1486ページ目 ロシアでワグネルのゲーム開発

ウクライナに侵攻中のロシアで民間軍事会社ワグネルを題材にしたゲームが開発中だそうです(朝日新聞記事「ロシアでワグネルのゲーム開発 侵攻が舞台、プリゴジン氏?の動画も」ヤフーニュース)。

 

愛国心を煽るために制作する戦闘ゲームとのことですが戦争がテーマのゲームだとシミュレーションゲームシューティングゲーム多いですね。

記事からはどちらか分からないのですがふと中学生の頃に購入したプレステ版大戦略プレーヤーズスピリットを思い出しました。

大戦略と言いつつも実際には兵器類を半日未満で生産できてしまう設定です。

軍資金も都市を占領すれば自動的に増えていきひたすら兵器類を生産してゴリ押しすれば敵軍の首都まで補給できる都市がないルートを選ばない限りどうにかなってしまうゲームで戦略と言いつつ戦術要素の方が大きいんじゃないかと思わなくもありません。

まあそこが本題じゃなくってプレーヤーズスピリットではロシアをモデルにしたと思われるバルログ連邦が侵攻してくる局面から始まります。

なお隣国がドイツをモデルにしたと思われるケーニッヒ帝国なので位置的にはポーランドあたりからのスタート、かつ、ウクライナを主戦場とする感じですかね。

序盤に赤い嵐だったか、大き目のマップが戦場になりますが今思うとウクライナの地形の特徴がよく出ていたような気もします。

マップ南方は湿地帯ですが実際黒海沿岸は湿地帯ですし戦車でゴリ押ししてくるバルログ連邦(このあたりもロシアそっくり)のバルドン中将は黒海沿岸の工業都市群を本拠地にしています。

マップ中央部は平原になっていて秋には雨で泥地になって実に動きにくいですがこれも現実のウクライナとほぼ同じです。

マップ中央を大きな川が分断してますがドニエプル川でミリア大佐の本拠地が川沿いにありますけど位置的にキーウですか。

マップ北東部に工場があってここは多くの人がたぶんスルーしたんじゃないかと思いますが位置的にここはハリコフで戦車工場という設定だったんでしょうね。

ゲーム中では大工場と工場があって大工場では戦闘機も生産できるけど工場では地上兵器しか生産できない設定でした。

マップ南西部は山岳と丘陵が多いですがルーマニアカルパチア山脈ですかね。

まあここもゲーム的には歩兵を1部隊程度派遣して占領するだけで基本的にスルーです。

 

たしか1日4ターンで60ターンまでに敵軍の本拠地を占領できないと敗北になりますがたった15日で勝てというのもかなり無茶な設定です。

現実には15日どころか2年以上も経過してますがプーチン大統領はゲーム感覚ですぐ圧勝できるし兵力も勝手に補充されると思ったのか。

ゲーム中では大佐とか中将のような軍の高官が直接陣頭指揮を執るのも何か変だ、偉い人は後方にいるのが普通なんじゃないかと思ったもののこのあたりはロシア軍だと偉い人が直接陣頭指揮を執っているので現実と同じですね。

あと冷戦期のTー62が出てくるあたりもですかね。

もっとも90年代のゲーム中ですらTー55は出てきませんでしたが現実のウクライナ侵攻ではT-55が出てきておりロシア軍の戦車の枯渇ぶりは相当厳しいことになってますが。

購入したばかりで慣れない頃はこの赤い嵐でなかなか勝てなかったものですが広いマップで地形や都市の分布をきちんと把握できずわざわざ補給できる都市が少ないルートに主力部隊を進軍させてしまい失敗したものです。

最序盤の1面2面が楽勝だったので油断したのもありましたね。

 

現実はもっと複雑で凄惨ですが侵攻前にシミュレーションはしっかりやったのか?

ゲームと違って兵站確保がものすごく大事というかこれがないと絶対負けるんですけどこれもシミュレーションできなかったんですかね。

愛国心を煽るためのゲームなんて作ってる場合じゃない、というかあと1年でロシアの戦車は枯渇するそうですが(フォーブス記事「ロシアの戦車はあと1年で枯渇か、死傷者も年30万人ペース ウクライナ正念場」ヤフーニュース)もちろん大戦略のように半日未満で生産できるわけではありません。

あと1年ウクライナが持ちこたえればロシアはもう詰みです。

 

今後1年のシミュレーションがどうなっているのか不明ですが孫子曰く「夫未戰而廟算勝者、得算多也。未戰而廟算不勝者、得算少也。多算勝、少算不勝、吾以此觀之、勝負見矣。」です。

予測の段階である程度勝敗を予測して戦う前から負けが見えている勝負は負けるのです。

もちろん勝ちを予測できたとしても所詮机上の空論ですし戦場では何が起こるか分からず不測の事態が発生して想定外の敗北を強いられることもあります。

ただ負け予測で駄目元で突っ込んでいったって無理なものは無理なのです。

短期戦だったら神風が吹いて奇跡的な勝利が起きる可能性もわずかながらあるかもしれないですが長期戦になったらもう無理、戦術レベルでなく戦略レベルでどうにもならなければ敗北予想は覆せません。

子供向けのワグネルゲームの開発なんてやってる場合か?プーチン以下偉い人向けの兵站確保とかのシミュレーションをしっかりやっていかにウクライナ侵攻が詰んでいるかを学習した方がいいんじゃないかと思うのですが。

 

 

 

 

 

1485ページ目 少子化支援金制度と在職老齢年金制度

子育て世帯の支援のため社会保険料に上乗せ徴収する少子化支援金制度と一定以上の高所得者の年金を減額・停止する在職老齢年金制度の廃止がニュースになっています。

FNN記事「月1000円超の負担も“子育て支援金” 徴収額高い?異論「なぜ、子育て中も」不公平「年収1000万円以上は一律」」ヤフーニュース及び毎日新聞記事「在職老齢年金、廃止含め見直し検討へ 全廃か一部緩和の方向性」ヤフーニュースは確認しました。

格差是正及び経済再生の観点から両案に反対です。

財源は大企業や富裕層から徴収すべきと考えます。

 

少子化支援金は当初月500円のワンコイン負担で年6千円と言ったのに話が違います。

年収600万円の人以上は月千円で最初の説明と倍ですし年収の中央値がだいたい400万円程度ですがこの世帯からも月650円、年額で8000円弱の負担を要求しています。

当初の説明の3割増で誤差というにはあまりに大きくさすがに月500円と言うには苦しい水準です。

しかも年収1千万円以上は一律の負担額です。

年収1千万円以上と一口に言ってもぎりぎり1千万円貰ってる大企業のサラリーマン世帯と裏金議員や役員報酬1億円の財界人など色々います。

ですがぎりぎり年収1千万円のサラリーマンと住友化学の十倉君のようにたいした仕事をしないどころか会社を大赤字にしても10年間で10億円ももらえる超絶勝ち組の少子化支援金負担額は同じ水準です。

相対的に労働者世帯ほど徴収される保険料が収入に占める割合は大きくなりますが実質賃金23か月下落で痛めつけられた家計にさらに追い打ちをかけるかのようです。

社会保険料は消費税と同じく逆進性が強く中低所得層に負担が大きいですが勝ち組優遇の少子化対策、というか少子化対策を錦の御旗に掲げた上級国民への富の逆再分配にしか見えないのですが。

 

こんなことを言うと後期高齢者はほとんど支援金財源を負担していないので後期高齢者社会保険料をもっと値上げすべきだとの話も出てきますが(朝日新聞記事「少子化対策の支援金、74歳以下が92%負担 「500円弱」中身は」)公的医療保険料自体は増加しています(東京新聞記事「高齢者保険料、4月から引き上げ 医療、75歳以上540万人対象」)。

後期高齢者といっても負け組は大勢いるのです(信濃毎日新聞記事「「物価高で生活苦しい。私たちは何を食べれば…」支えるのは今や年金暮らしの高齢者 「見えない貧困」と向き合う支援団体」ヤフーニュース)。

元々地方や中小企業では30年間ずっと賃上げはありませんでしたし老後の備えができなかった世帯も少なくありません。

60代二人暮らしの世帯のだいたい2割ぐらいは貯蓄ゼロですし貯蓄の中央値も700万円程度です(LIMO記事「【貯蓄額一覧表】60~70歳代の貯蓄ゼロは何パーセント?貯蓄が増えた理由に「配当や金利収入があったから」なども」ヤフーニュース)。

700万円程度だったら元旦の能登地震で家が被災したり癌などの大病になって医療費がかかるようになったらあっという間に飛んでいきます。

現役引退してからの物価上昇でボディーブローのように貯蓄が目減りしていきますが80歳過ぎても現役議員の麻生君とか紅麹サプリの小林製薬会長みたいなごく一握りの勝ち組以外に余裕はないんです。

負担能力に応じて社会インフラにかかる費用を負担する応能負担で考えれば年収1千万円以上が一律同じなのは不適切です。

老若男女含めて中低所得層からの少子化支援金徴収は断固反対です。

 

在職老齢年金制度も労働力確保の観点から廃止すべきとの声もありますが裏金議員や経営者まで便乗させるのは問題です。

麻生君とか小林一雅君にはさっさと引退してほしいのですがこの人たちは年金の有無に関係なく経営者や政治家は現役の地位にしがみついています。

働いたら年金減額・停止なので引退しますと言ってくれたらいいのにね。

元々年金制度は働けなくなった場合の生活手段としての性質がありますが年金をもらえなくたって高齢でも中堅若手世代の年収を超えるような人だったらよほどの浪費でもしない限り別に生活に不自由することはないでしょうね。

年金をもらえなくなることを考慮しても働いた方が儲かるような人だとか年金の有無にかかわらず現役続行をする人たちもいるものです。

労働力確保が目的なら年金の有無にかかわらず現役を続行し地位にしがみついて会社や社会の新陳代謝を阻害する経営者や政治家まで在職老齢年金制度を撤廃すべきではありません。

 

FLASH記事「「契約違反やろ」国民年金の納付「5年延長」の試算に批判殺到、支援金は年収400万円で月550円徴収」ヤフーニュースも確認しました。

既に国民年金保険料値上げも行われる中で格差を拡大させる政策ですがもちろんこれにも反対です。

高所得層は所得税率が高く応益負担、水平的公平を重視すべきとの声もありますが再分配前のジニ係数は0.57(厚労省「令和3年所得再分配調査」参照)で国の再分配無しだと暴動が起こるほど危険な格差水準です。

現行制度では所得税最高税率は45%ですが昭和の頃は70%でした。

平成令和で一億総中流社会が崩れましたがそりゃ大金持ちの所得税を25%も減らすんですから当然です。

減税でますます勝ち組は富を増やしましたが勝ち組による富の独占ぶりが再分配前のジニ係数に現れています。

この状況で少子化支援金や在職老齢年金廃止、国民年金納付5年延長、消費税増税等収入が少ないほど税負担割合が重くなる逆進性の凶悪な税と社会保険料負担を増やせばどうなるか。

再分配後でやっとぎりぎり0.4を下回るジニ係数の水準に抑え込んでいるのにその再分配機能を緩めたらより格差が拡大することになる、富裕層に優しく中低所得層に厳しい政策でジニ係数が悪化するリスクがあります。

0.4だと社会不安が増大するレベルですが具体例としては暴動まではいかずとも犯罪だとかテロだとかが増える水準です。

犯罪だったらすでに闇バイトだとか元首相の暗殺や現首相の襲撃事件とかありましたね。

ぎりぎり0.4を下回るレベルでもこの有様です。

 

心配なのは社会保険料と税負担だけではありません。

17年ぶりにゼロ金利政策が解除されましたが円高になると思いきや1ドル154円の円安です(株探記事「外為:1ドル154円51銭前後と大幅なドル高・円安で推移」)。

生活費上昇も継続し住宅ローンや奨学金を返済する世帯への影響が懸念されます。

既に奨学金の利率は高水準で(東洋経済記事「日銀の利上げで生じる「奨学金」の思わぬ誤算、貸与利率が10年ぶり高水準、増加する返済負担」ヤフーニュース)物価上昇を上回る賃上げができる大企業に就職できた者以外は婚活どころか日々の生計維持と借金返済に追われる日々です。

若い世代にとって金利のある世界で社会保険料値上げや消費税増税は死活問題となります。

 

しかし中堅世代が安泰かというと全くそんなことはありません。

氷河期世代に至っては賃上げの恩恵すらないのが現状です(東洋経済記事「33年ぶり春闘「賃上げ」の恩恵がある人、ない世代」)。

政府は賃上げで少子化支援金の実質負担はゼロになると言っていますが(東京新聞記事「首相「賃上げ阻害しない」 子育て支援金、実質負担なし強調」)政府のいう実質負担ゼロは大嘘です。

氷河期世代は賃金デフレが続いてるし税と社会保険料に加えて利上げでトリプルパンチじゃないですか!

おいこら岸田上等兵お前いい加減にしろよ。

精神論でなく数字で負担率が上がらないことを証明しただと(アベマ記事「岸田総理、子育て支援金導入めぐり「社会保険負担率上がらない」と強調」ヤフーニュース)?

都合よく数字を加工して捻じ曲げた現実を根拠にした詐欺師の説明そのまんまじゃねえか!

中堅世代、氷河期世代ばかり負担が押し付けられていますがこの世代に逆進性の強い負担をかけ、なけなしのカネを奪うのは2030年代以降に大量の貧困老人を増やし生活保護費の増加を通じかえって財政を悪化させることになる可能性があります。

住宅ローンは今のところ急激な金利上昇は見られないですが少子化支援金の徴収が始まる2026年以降に金利が急上昇すれば負債を抱える世帯に税と利上げのダブルパンチとなりますがこの流れだと大企業の若手社員と経営者以外は賃上げされないことになります。

氷河期世代の明日はそれ以外の負け組にとっての明日かもしれませんが多くの人にとって賃上げがないトリプルパンチになる可能性も否定できません。

 

失われた30年の起点となったバブル崩壊時も利上げと消費税増税が同時でした。

ザイセイサイケンガーと言って利上げと同時に税や社会保険料負担を増やし大恐慌を招いてしまっては元も子もないのです。

90年代は結局大規模な財政出動をする羽目になりましたね。

最初から増税なんてしなきゃよかったんですよ。

 

利上げは行き過ぎた円安の是正のため必要、まだ円安継続となると金利水準は未だ割安という可能性もあります。

住宅ローンや奨学金返済世帯にとっても借金の利息の増加分より食費や光熱費の上昇分の方が重くなっているならば生活費負担を軽減しないと返済が滞る懸念も生じます。

 

なお財務省財務省の御用記者や御用学者、法人税減税で役員報酬も増加する十倉君たち大企業経営者からは国債金利も利上げで上がるので増税して金利の支払いに充当すべきだなんて話も聞こえてきます。

しかし国債利払い費の上昇が心配なら元々無借金で利上げしても支払利息が増えない大企業に対する法人税減税こそやめるべきというものです。

住宅ローンとか奨学金の負担が重い人に増税したり社会保険料を値上げしたら生活が破綻するリスクがありますが元々無借金の会社だったら利上げしても基本的に関係ないです(ただし安全資産である国債金利より低い企業成長率だったりすると投資家は怒りますが)。

無借金で使ってないカネをたくさん持ってるんならお前が払えと私は強く言いたい。

既に350兆円もの現金を経済界は使いもせず貯め込んでいます。

日銀「2023年第4四半期の資金循環」部門別の金融資産・負債残高(2023年12月末、兆円)を参照すると民間非金融法人企業 は現金預金336兆円と株式や国債などの有価証券 447兆円を保有している状態です。

運転資金もあるので全部使えるわけではないですがそれを考慮してもこんなにたくさんバランスシートで本業の設備投資に回らないカネをため込む必要性があるとは思えないのですよ。

余剰現金や有価証券類は賃上げや設備投資、研究開発費に回してほしいのですがそれでも使い切れない分は法人税で徴収してカネが必要だけどカネが回ってこない部門に再投資するのが本来政府がとるべき政策です。

 

にもかかわらずそれをしないのはなぜか。

やはり企業団体献金財務省の利権、それらを屁理屈を並べて無理やり肯定する学も合わせて政財官学の利権カルテットが問題ではないかと言わざるを得ないのです。

企業団体献金禁止については旧大蔵省の鈴木馨祐議員(開成東大法卒)が自民党のプロジェクトチームで却下しています(TBS記事「企業団体献金禁止は「難しい」 政治資金規正法改正に向けた自民党作業チーム座長」)。

裏金問題だけでなく旧統一協会の問題もあったにもかかわらずです。

kyとしか言えませんがこの人、選挙の地盤はそこまで盤石というわけではないんですよね。

利権確保や増税とか自分の出世には頭が回るけど一般国民の有権者は徹底的に踏みつぶすスタンスだからたいして支持があるとも言えない立憲民主にぎりぎりの接戦まで追い込まれたのでしょう。

2009年には自民党の下野と同時に落選してますし2012年の政権再交代で復帰はしたものの2021年の衆院選では立憲民主の候補にたった4千票の差で辛勝しています。

解散総選挙やったら勝てるかこいつは。

選挙弱い場合は人気取りのバラマキ政策で中低所得層からの支持を集めるか旧来の組織票を固めて逃げ切るかのいずれかです。

開成東大旧大蔵省という周囲は基本的にテストで100点の集団ですがそういう場所では基本的に減点主義評価、特に旧大蔵省はそういうカルチャーです。

そんな生き方を長年してきた人であれば基本的に失点、取りこぼしを減らす方向に動く、かつ古巣の旧大蔵省が嫌う政策は絶対に推さないのが容易に想像できます。

とにかく献金を集めて経済界や財務省関係を中心に組織票を集めて勝とうとしているので企業団体献金を廃止するなんて論外だと考えたんでしょうね。

政治改革関連でカネに転びそうな人をプロジェクトチームリーダーにすればどういう結論になるかよくわかります。

それも見越して選挙に弱いこの人が座長に任命されたんでしょうがつまりまあ岸田上等兵や麻生君たちは政治改革を行う気が一切ないと言う事です。

政治が悪いのは国民が悪いからだなんて言いますが投票しようにも与党も野党もろくでなししかいないし立候補しようにも供託金の高額さがネックで一般国民は身動きが取れません。

この状態で国民が悪いと言われたってそれは上級国民の逆切れ責任転嫁というものです。

 

法人税減税だけでなく巨額の国産ジェットや原発半導体で税金投入もゴリ押ししてますが冗談じゃありません。

使い切れぬほどカネを持て余す大企業は減税でカネがないから借金して生計を維持する一般国民は増税では格差も拡大するし消費も減ってGDP4位転落も当然です。

大企業に法人税減税を続けても使わない現金が増えるばかりで経済が回りません。

金利のある世界では少子化対策も年金財源もカネがないから借金して生活をする中低所得層に逆進性の凶悪な負担を増やしてはならないのです。

死に金を貯め込む大企業や富裕層に応能負担、垂直的公平の観点で税や社会保険料を徴収し富の再分配と消費の活性化で豊かな日本経済を取り戻すべきと考えます。

 

 

4月19日追記

日経社説「単身高齢者を支える社会の基盤づくりを」では氷河期世代とか低収入低年金の人もいるので長く働ける施策が必要と言っています。

だから在職老齢年金制度を撤廃して老後の収入を増やすべきなんて話だったら無理筋ですからね。

そもそも現役時ですら低収入だった人が在職老齢年金の制限対象になる可能性は限りなく低いです。

年金と合わせたって月50万円なんて経営者とか政治家でもない限り一般人には届きませんよ。

ああ社説を書けるような日経のエリート記者は金持ちのお友達がいっぱいいるしご機嫌取りして本人も大学の講師とか社外役員の椅子に座りたいってことですかね。

そんな人の言い分だったらなおさら聞けませんよ。

年金広報2021年5月号記事「在職受給者の老齢年金の見直しで何が変わるか」も確認しました。

すでに在職老齢年金制度は大幅に緩和されて対象者もせいぜい20万人未満になっていますがこのごく少数の勝ち組のために年金不足で生活できない高齢者だとか現役なのに賃上げ以上の保険料値上がりで手取りが増えない人たちの生活を犠牲にするわけにはいきません。

在職老齢年金制度廃止で勝ち組高齢者のため1000億円以上の財政悪化が見込まれるので保険料を値上げしますとかとても生活していけないですね。

マクロ経済スライドで元々生活が苦しい高齢者まで負担を要求するより勝ち組高齢者から応能負担にしてもらわないと困るのですが。

そもそも勝ち組高齢者がずっと高給取りでいられるような職場ってつまり新陳代謝が進んでいない可能性がありますがむしろそっちの方が問題です。

低年収低年金の人も大勢いるし今後も増えていくのでやはり在職老齢年金制度廃止には反対ですね。

1484ページ目 あったかいぞ外に出よう!

嫌です。

あっついので外に出たくないです。

東京はもう25度超えてるんですが。

4月のちょうど半分なんですけど平均最高気温は19.3度ぐらいです。

20度を超えないぐらいでお花見するにはちょうどいい感じの気温のはずなんですけどね。

これぐらいの気温になってくると冷やし中華とかアイスが食べたくなってきます。

服装も半袖とハーフパンツを出しました。

日が落ちるとさすがに肌寒さを感じますが日中は夏の服装でちょうどいいくらいです。

気温上昇は東京だけじゃなく全国各地で相次いでいるようです(tenki記事「新潟・三条で31℃ 沖縄県以外で今年初の真夏日 仙台・札幌も夏日」ヤフーニュース)。

もう30度とかやってらんないですね。

あったかいから外に出ようっていうか熱中症に注意しないといけないじゃないですか。

まあ暑いは暑いですけど体温並みの猛暑日というわけではないので外出自粛するほどでもないですがこの気温と天気で冬春の服装で激しい運動とかして水分補給を怠ると熱中症になるリスクは高まります。

25度とか4月をすっ飛ばして5月下旬とか6月上旬あたりの気温ですけど春は一体どこへ消えてしまったんでしょうね。

でも花粉はたくさん飛んでるわけで残念な所はちゃんと春なんですよね。

何でもかんでも人間の都合に合わせて自然が変化するなんてことはもちろんないんですけど花粉対策と熱中症予防対策、マスクで花粉から身を守るべきか熱中症予防を優先してマスクを外すべきか悩ましいところです。

ああやっぱり「あったかいぞ外に出よう!」と誘われたとしても「あっついから外に出たくありません」。

 

1483ページ目 失われた30年は国民のせいだと?

今日の日経記事「GDP何位でも経済立国」についてちょっと思うところがあったので備忘録として残しておこうかと。

 

斎藤経済産業大臣のインタビュー記事ですが内容は主に以下の通りです。

 

30年ぶりにデフレ脱却の気配があり賃上げと設備投資が増えてきたが今後もこの流れを定着させたい。

経産官僚だった時代には考えられないが中小企業の賃上げだとか価格転嫁についてモニタリングし大企業に大臣直々に指導する時代が来るとは思わなかった。

半導体投資だとかGX投資、水素関連で日本経済を牽引したい。

 

利上げされたが次世代に借金は残したくないので財政再建は必要だ。

有権者からは支持されないが財政再建はやる。

 

ただし増税は時期尚早で産業振興が大事だ。

視座の高い雲上人の我々上級国民が産業政策や社会保障を独断で決めることはできず政治で利害調整して落としどころへ向かっていくものだ。

 

大企業と中小企業の間に中堅企業の区分を創設して中堅企業が大企業にステップアップする支援を行いたい。

 

ゾンビ企業問題については選挙対策で中小企業にバラまきすぎて新陳代謝が遅れたとの話もあるがゾンビ企業の定義が不明だし特定の指標だけ見て廃業しろとは言えない。

そもそも中小企業は借金して労働者を雇用しており無借金だけどカネをため込むばかりで事業の構造転換が遅れ成長性が今一つの大企業の方がむしろ問題だ。

 

失われた30年の問題は政策だけでなく政財官学のプレイヤーにも問題があったんじゃないか。

日米貿易摩擦が起きている1983年に通産省に入ったが米国は政財官学が一致団結して日本叩きをしてきたが今の日本は40年前の米国ほどの危機感が足りてない。

98年には小渕が巨額の財政出動をやったし01年には小泉が規制改革をやった、12年以降のアベノミクスでも異次元緩和をやったにもかかわらず日本は失われた30年を脱却できなかった。

やはりプレイヤー間の連携の悪さが不味かったのか。

 

自民党は保守を掲げながらバラマキをやっているとの声もあるが自由主義と資本主義を守るためには社会主義っぽく見える政策も必要でそれをしなければ選挙で勝てないので折り合いを付ける必要がある。

 

GDP4位に転落だが経済立国の旗は降ろさない。

経済成長あっての財政再建社会保障である。

資源も食料も輸入頼みの国は経済成長できなければ滅亡する。

世界の安定と競争力のある産業を国内に確保するのが重要だ。

 

世界で脱炭素の流れが見直されつつあるがロシアのウクライナ侵攻など現実に何が起こるか分からず理想通りいくとは限らない。

洋上風力とか稼働まで5年もかかるのに事業環境は一瞬で変わるのでリスク分散を図りたい。

 

転職する官僚が相次いでいるが実務では官僚が動くので困る。

 

民間と役所のトップの経験がある原敬を尊敬している。

第一次世界大戦後のような混迷の時代には政治の舵取りを誤らぬため広い視野が大切だ。

難局が続くが視野と判断力が必要である。

 

まあインタビュー自体はそんな感じの内容なのですがより気になったのはインタビュアーですね。

インタビュアーからの質問は賃上げで日本経済の風景が変わってきたがどう見るか、金利がある世界では財政規律が必要ではないか、バラマキをやめる政策転換が必要ではないか、中堅企業の区分を創設しても実効性ある政策は実現できるのか、金融緩和で中小企業にバラまきすぎたのがゾンビ企業を増やす元凶になったのではないか、失われた30年は何が原因だったのか、自民党は保守を掲げながら野党のような社会主義的な政策でバラマキをやるのはおかしいのではないか、日本はGDP4位に転落したが経済大国路線を継続できるのか、世界や日本でエネルギー政策が見直されているが脱炭素はどうなるのか、官僚の転職が相次いでいるが官僚上がりの大臣としてどう見るか、尊敬する人はだれか、といった感じで露骨な財務省寄りの質問です。

インタビューの体裁をとっていますが財務省の御用記者による経産省へのクレームですね。

なおインタビュアーは失われた30年について「政治家だけの課題でない」とのあとがきで財政再建論を主張していますが要約すると以下の通りです。

 

政治かも現実主義者でバラマキで票集めをするのが保守政党の理想実現だと判断したのだろう。だが社会主義的政策は失われた30年の一因となり構造改革も経済成長にもつながらなかった。

政治を批判するのは簡単だが政治家がポピュリズムに走ったのが失われた30年の原因であり愚民どもにこそ責任がある。

日経平均は34年ぶりの高値更新でマイナス金利も解除された。

物価上昇を上回る賃上げを実現し経済成長を継続するための覚悟と行動が愚民どもにこそ求められる。

日経記者 吉野直也 牛込俊介

 

まあぶっちゃけどっちもどっちではありますがより問題なのはインタビュアーの吉野と牛込、財務省の御用記者諸君です。

もちろん経産省の言い分を鵜呑みにするのもいかがなものかとは思います。

 

財政再建は必要だと斎藤大臣も言ってますが国債に関しては大半が国内消化されていて団塊の世代が死ぬときに相続税の形で償還資金が国に戻ってくるなり物納で国債が返ってきますし次世代に借金を残すというのもどうなのかとは思いますね。

しかしそれ以前に半導体産業に巨額の税金をつぎ込むなど血税を湯水のように使っている経産省財政再建を語るのもどうなのか。

TBS記事「日本の半導体支援3年で約3.9兆円 GDP比で米欧上回る 財政審「効果は厳密に検証を」」ヤフーニュースもありますが過去にも公的資金を注入しながら結局破綻したエルピーダメモリの失敗例もあります(東洋経済記事「国策半導体の失敗、負け続けた20年の歴史、親会社・国依存から脱却を」)。

この記事は2012年の記事ですが12年経っても同じことを繰り返して大丈夫か?

当時も経産省の元官僚がエルピーダ関係で暗躍していたようですが半導体利権誘導の露骨さも無視できないですね。

国が主導するとまた失敗するんじゃないか?

そういえば七転八倒の末に大失敗した三菱重工の国産ジェット機開発を今度は国、というか経産省主導で再開するそうですね(朝日新聞記事「国産旅客機開発に再挑戦へ 政府、航空機産業戦略を新たに策定」)。

そういう性懲りもないプロジェクトをまだ諦めていないのは天下り先を確保したいのかとしか思えないのですが。

廟算、机上の空論ですら成功する目算が立ちそうもないプロジェクトに巨額の税金を投じるのはやめてほしいのですが。

 

価格転嫁の話に関しては政府がきちんと目配りする必要があるでしょうね。

4月13日の「私の履歴書」でも日鉄の三村君がトヨタ相手の値上げ交渉で実に26回もトヨタに足を運んだと言っています。

当時の新日鉄も値上げが必要な理由をきちんと数字を挙げてエビデンスを積み上げきっちり説明したのでしょうがそれでも価格転嫁に26回もかかってますからね。

一見美談風に三村君は語ってますが実は相当根に持ってるんじゃないか?

この人、東大入学前の苦労話だとか留学帰りで干された話を80歳過ぎてもまだきっちり覚えてますし。

まあ書き方はともかく価格転嫁が課題になってる時期に26回も交渉しないとトヨタは値上げに応じてくれなかったという事実の開示は重いです。

ハーバード出のエリートもいる新日鉄ですらこの有様ではその辺の中小企業がトヨタグループ相手に値上げ交渉で成功するのはまず無理です。

中小企業がどれだけ値上げに必要な数字を取引先の大企業にエビデンスを提示して合理的に説明できるか、デジタル化も怪しい中小企業が活動基準原価計算をきちんとできているかも怪しく値上げできそうなのは相場の変動が明確に確認できる直接材料費ぐらいに留まるのではないかと思わなくもありません。

中小企業に原価管理の知識がある担当者がどれだけいるか不明だし顧問税理士がどれだけ関与しているかも不明です。

購買部や製造部ともきちんと連携が取れていないと値上げに必要な原価関連の情報も先方に提示できない可能性もあります。

なお「8回ぐらいの交渉がなんだ、俺は26回も交渉したぞ!」なんて武勇伝を語ってますがそういう意識だと日鉄もまた取引先に同じことを要求してるんじゃないかと思えてきます。

最低二けた回数は東京の本社に来てもらわんと値上げなんて話にならんよ、と。

トヨタや日鉄に限らず大企業による下請けいじめは厳しくチェックしなければなりませんね。

もちろん同時に中小企業の経理担当者のスキル底上げも必要ですし値上げ分を本当に賃上げなり設備投資なりに充当したのかも取引先は確認する必要もあるでしょうね。

中小企業のオーナー社長(一族含む)がポケットに入れてしまう飲み食いで浪費してしまう可能性もありますのでね。

 

まあゾンビ企業の話、そもそも大企業が正当な対価を中小企業に支払わないから中小企業の借金が増える一方でトヨタみたいなピカピカの財務諸表、大企業は600兆円に迫る内部留保と現金350兆円を抱え込めるわけです。

半導体への投資に関しても350兆円ある現金をまず先に使ったらいいのにね。

自助、共助、公助の原則から言えば大企業こそ自助努力で投資を行わなければなりません。

カネが本当の本当にない一般国民はともかく大企業に税金で補助金を出すのはいかがなものか、これこそまさにバラマキの典型ですが自民党企業献金の禁止は無理だと言っていますね(朝日新聞記事「企業・団体献金禁止「難しい」 自民政治刷新本部の鈴木座長」)。

企業献金ができる大企業ほど献金額を上回る補助金を得られる構図が露骨ですが自民党の主張する「保守」とは「利権の保守」としか思えないのですよ。

 

我々一般国民はちっとも豊かになっていないのですが実際ハワイが遠くなってますね(マネーワールド記事「日本人が消えた 円安で激変したハワイ旅行 LA発ニュースを読む」)。

航空券代も食費もホテル代もドルベースな上に米国は物価自体がインフレですから円安な上に賃上げも世界と比較すればまだ足りていない日本人からすれば当然です。

日米首脳共同声明でも相互の留学促進なども盛り込まれてますがそういうことなら円安を何とかしませんとよほどの勝ち組じゃなければ米国留学なんて無理ですね。

 

脱炭素に関してもここで原発再開とか地震大国で何言ってんだ?と思うのです。

洋上風力のリードタイムと不測の事態の話についてはまさに原発がそっくりそのまま当てはまるわけでそれが起きたのが福島原発事故です。

たぶん洋上風力とは比較にならないほど金額的にはリスキーですね。

 

霞が関からの転職に関しては斎藤君だってこのままじゃ不味いと思ったから辞めたんでしょ。

まあ辞めるんだったら民間からの中途採用を促進したらよい、コンサルなり投資銀行なり起業なりでもう十分勝ってアーリーリタイヤしても生活には困らないけど今度はルールを作る側で仕事をしたいと思ってる30代40代もいるかもしれんね。

 

原敬を尊敬するとのことだが結局暗殺の真相については未だ謎も残ってます。

ただ結局軍閥も財閥も抑えられず期待外れに終わりました。

軍閥と財閥はその後もやりたい放題でとうとう第二次世界大戦でご破算になるまで止まりませんでした。

いつか来た道を再び辿ることのないよう視野と判断力をしっかりもってほしいものですね。

 

色々と思うところはありますがやはり問題なのはインタビュアーです。

金利が上がれば国債の利払いも増えて財政が厳しくなるので増税すべきだという話は現実にそれをやったら住宅ローンだとか奨学金の利息だけでなく増税分が重くのしかかってきます。

緊縮財政と増税と利上げで一般国民の生活は成り立たない、令和大恐慌が起こるかもしれませんね。

利上げしたんだったらむしろ減税して貰わないと困る人も大勢いるでしょうね。

中堅企業の区分新設に関しては大企業が減資して中小企業になって手厚い税制優遇を受ける制度がある点について幾ばくかの効果はあるかもしれませんね。

ただし中堅企業に対する優遇は中小企業に対する優遇より小さくなければいけません。

中小企業の新陳代謝に関しては後継者不足もあることですし統廃合は避けられないでしょうがむしろ中小企業優遇よりカネの使い道を知らない大企業に対する法人税減税こそ見直す必要があるでしょう。

何で無借金の会社に法人税減税してやらねばならんのだ。

カネがあるなら税金払え、使い道がないカネをため込むんだったら社会に還元させるべく法人税増税で再分配するのがよかろう。

失われた30年で政財官学の偉い人たちが利権漁りに終始したのも大問題だがマスコミだって問題があったんじゃないか。

マスコミは第四の権力なんていう人も昔はいたが裏金問題とか政治家のやりたい放題だし記者クラブを見てもマスコミと政府はなれ合いでやってるとしか思えない。

監視がゆるいからいい加減な政財官学の偉い人のやりたい放題がまかり通ったんだろうね。

小渕内閣財政出動にしたって氷河期世代には届かず既得権益が巨額の公金を分捕っていった、小泉内閣規制緩和も非正規雇用だとかブラック企業が大喜びで氷河期世代が犠牲になった、アベノミクスでも氷河期世代は救済されずトリクルダウンどころか格差拡大で一般国民だけ貧しくなった一方で住友化学で大赤字を出している十倉君でも10年間で10億円も貰えたしな。

ひたすら弱者から奪い取る政策も大問題だが奪い取ったカネを政財官学マスコミで山分けした各界の偉い人たちには憎しみしかないね。

 

バラマキが問題とか言ってるが我々一般国民はちっとも受け取っていない!

ガソリン補助金とか電気ガス補助金とかも結局少子化支援金でまた回収されるというか実質賃金23か月下落でカネは手元に残っていないのだが。

1億円以上の役員報酬をもらう役員があとちょっとで千人の大台に届きそうだな(フラッシュ記事「実質賃金23カ月連続マイナス「過去最長タイ」の一方で「1億円以上」役員報酬994人 痛み分からぬ経営トップに寄せられる怒り」ヤフーニュース)。

一方で1000万円以上は少子化支援金の支払額は一律だという(FNN記事「月1000円超の負担も“子育て支援金” 徴収額高い?異論「なぜ、子育て中も」不公平「年収1000万円以上は一律」」ヤフーニュース)。

当初の説明と全く違う上にとんでもなく逆進性が強い負担だなおい。

これのどこがバラマキだって?

1億円の役員報酬をもらう人たちも1千万円の社員と同じ負担額とか何だそれは。

社会主義どころか初期の資本主義並の搾取っぷりじゃねえか!

保守っていうのはやっぱり利権の保守としか思えんのだよ。

ジニ係数も上がってるけど牛肉も円安でずいぶん値上がりしたな。

粥腹じゃあ栄養不足だが上級国民は離れでがっつりすき焼きを食って羨ましいこった。

GDPがいくらになるかは不明だが北朝鮮じゃあ国民に肉のスープと白い米を提供すると言ってたな。

米がどうなるかは知らんが一般国民から肉のスープがどんどん遠ざかっていきそうな日本じゃあ困る。

脱炭素の話に関しても再エネ賦課金が重すぎるのだが。

カネ持ってない一般国民より大企業とか十倉君みたいな富裕層からたくさん徴収すればいいだろ!

霞が関の転職についても若手中堅よりベテランの天下り様の公金チューチューに迷惑しているのだが。

原敬暗殺以降の日本も第二次世界大戦の敗戦向かってまっしぐらだがやはり貧富の格差が社会不安になってそれがいわゆる「保守」の支持を集めて軍国化してしまったという背景もある。

マスコミも大政翼賛会とか軍部の話を広告宣伝するだけの機関に成り下がって日付以外は全部信用できない新聞ができあがったっけ。

財務省の広告宣伝紙なんて読む価値あるか?

失われた30年の責任はポピュリズムを支持した愚民どもにあると言っているが選挙に行かなかったのは問題だったとしても現実には世襲候補が組織票で圧勝し一般国民の声が届かない政治システムになっている。

ポピュリズムとは組織票を出す利権団体、大企業とか一部の上級国民に対するポピュリズムであって我々一般国民に対するポピュリズムとは言えないな。

というか真にポピュリズムだったら裏金議員の処分はもっと厳しい、金額の多寡にかかわらず裏金議員は全員除名の上、次の選挙では刺客をたてる、かつ蜃気楼に対する証人喚問で支持率青木率割れの岸田内閣のてこ入れが行われるはずなのだがな。

一般国民からの支持なんてこれっぽっちも気にしてないのが伝わってくるぞ。

失われた30年は上級国民のやりたい放題で今もやりたい放題が継続中だが上級国民の責任は重いとして失われた30年の責任を我々一般国民にまで押し付けるのは完全に筋違いも甚だしい。

吉野と牛込とやらがどういう生活を送っているのか知らないが日経のエリート記者がカネを持っていないということは考えられないしとても我々一般国民の海外旅行どころか牛肉すら遠くなった生活苦を想像できるとは思えない。

国家財政より我々一般国民の家計の方が先に破綻しそうな状況にあっては断固負担増に反対、企業は現金だけで350兆円持っていて富裕層全体が持つ純金融資産300兆円以上あるということなのでそ財政再建だったら大企業と富裕層が持っている現金または現金等価物で賄えと私は強く言いたい。

もちろん政財官学の偉い人を取り換える、一般国民の中にも松下村塾で学んだ維新志士のようにカネはなくとも志と学識があり視野と判断力に優れた者たちもいるはずなのでそいつらと交代させる必要があると思うね。

 

ま、この人たちが地位を明け渡す時が来るかどうかは知らない、明け渡すとしたら手に負えなくなって放り出す時なんでしょうけど財務省提灯記事をしたり顔で書くマスコミも含めて上級国民のダメっぷりを考えるとこの人たちが手に負えなくなる、舵取り不能になる未来もいずれやってくるかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1482ページ目 ロシアの停戦案とイランの動向

弾薬不足で反攻作戦が難航しているウクライナと戦車の大量損失で兵器類の枯渇が深刻化してきたロシア。

双方とも一進一退の状況ですがロシアが2年前の停戦案に合意するといった話が出てきました(日テレニュース記事「プーチン大統領、2年前の停戦交渉合意案に同意の意向示す ロシアメディア報道」ヤフーニュース)。

この停戦案はウクライナ侵攻前までロシア軍を撤退させるもので激戦の末に制圧したウクライナ東部の要衝マリウポリも含まれます。

ドンバスはロシアが実効支配していますがここからも撤退するのか。

ロシアは31万人以上もの死傷者を出し戦費も31兆円も投じていますが(毎日新聞記事「ロシアの戦費31兆円超す 米国防総省試算 軍死傷者は推定31.5万人」)侵攻後の占領地すら返還するとなると何も得るところはありません。

戦争継続もロシア国内の不満が高まりますが2年間の戦争で得るところがないというのもプーチン大統領に対する責任追及の声が高まるでしょうね。

にもかかわらず何でまたプーチン大統領は2年前の停戦案を検討する意向を示したんでしょうね。

 

ところでイスラエルもガザに侵攻していましたが軍の一部を撤退させました(産経新聞記事「イスラエル軍、ガザ南部撤退 「次の段階」に向けて部隊再編へ」)。

米国からの圧力があったとの話もありますが実際のところ後方のイランがイスラエルに攻撃してくるリスクが高まった、背後を急襲されるリスクに備えて本国に軍を帰還させたとの見方があります。

米国もイランによるイスラエル攻撃が近いと言っています(時事通信記事「対イスラエル攻撃「近い」 大使館空爆へのイランの報復―米大統領」)。

ガザのテロ組織はいつでも叩けるがイランのような国家規模の軍隊相手には相応の防備を固めないと厳しいと判断したのでしょうか。

イランは西側からの経済制裁もあって未だにイラン革命前に入手した50年前の最新鋭戦闘機であるF14をメンテナンスしながら使っている国で(なお製造元の米国ですら既に退役済みです)軍備はポンコツかと思いきやビジネスインサイダー記事「世界の軍事力ランキング トップ25 [2023年版]」のデータを見ると意外と侮れない存在でした。

世界の軍事力ランキングでは17位で戦車4000台、ロケット砲1000台を有しており現役軍人数も57万人います。

57万人というとだいたい八王子市の人口と同じ、鳥取県より2万人ほど多い人数です。

なおイスラエルは世界の軍事力ランキングで18位、戦車数2200台、自走砲650台となっています。

革命前に入手した西側製の戦闘機と革命後に旧ソ連から導入した戦闘機が中心のイランより米国の最新技術を利用できるイスラエルの方が空軍戦力は上でしょうが陸上戦力も含めた総合力で見るとイランとはほぼ互角といったところなのでしょうね。

イランもそのあたりの事情、空軍戦力の貧弱さを自覚しているのか敵の競争優位を陳腐化させるイノベーションを起こす戦略を取ったようです。

研究開発と製造に巨額の予算がかかる戦闘機の強化より安価で大量生産できる軍事用のドローン開発を推進し今では世界でも有数の軍事用ドローン生産国となっています。

ロシアのウクライナ侵攻でもイラン製ドローンがロシア軍に使用されウクライナに大きな損害を与えています。

そしてイスラエル同様イランも核兵器製造能力を有しており最短12日で核兵器を製造可能との見方もあり(日経記事「「イラン、12日間で核爆弾製造」 米高官が分析を公表」)イランが本腰を入れてイスラエルに大規模攻撃を仕掛けてきた場合は重大な脅威になります。

ガザ地区完全制圧とイランからの防衛戦の二正面作戦はイスラエルといえども無理でしょう。

 

しかしイランにとっても西側の最新鋭技術を持ち物量はともかく質の面ではイラン製兵器に勝るイスラエル軍と戦うのは容易ではありません。

核兵器だったらイスラエルも開発能力を有しています。

イランはロシアにドローン供与を通じて軍事支援を行っていますが互角の相手と戦うのであればとても他国の支援をしている場合ではありません。

もしかするとロシア側に対し今後はドローンの供与など支援が難しくなるとイラン側は伝えたのではないか。

ウクライナ侵攻では内々にロシアに協力したので今度はロシアがイランのイスラエル攻撃について支援しろといった話もあったのかもと思わなくもありません。

イランの軍事協力なしでロシアがウクライナ侵攻を継続するのは非常に厳しくなる可能性があります。

勝ち目が薄いどころか占領地も取り返されるおそれが出てきたのでロシア側にとって手を引かざるを得なくなったのかもしれません。

実際のところ本当の本当にイランがイスラエルに大規模攻撃を仕掛けるのかどうか不明ですがウクライナとガザが停戦してそこで使われていた軍事力がイスラエルとイランの戦争で用いられるとなると被害規模は相当大きくなる可能性があります。

 

ウクライナもガザも和平のための和平でなく戦争のための和平のように思えてきますが第5次中東戦争オイルショックとか冗談じゃありません。

ただでさえ1ドル153円の円安なのにオイルショック並のペースで原油相場が上がったら大変なことになります。

ウクライナとガザの停戦は実現してほしいですが第5次中東戦争が起きないことを祈るばかりです…